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リターゲティング広告とは?仕組み・設定のコツと広告文例

リターゲティング広告とは?仕組み・設定のコツと広告文例
目次
  1. 01リターゲティング広告とは
  2. 02リターゲティングの仕組み
  3. 03リターゲティング広告のメリット・デメリット
  4. 04リターゲティングに使える主なリスト
  5. 05検討段階に合わせたリスト設計の型
  6. 06リターゲティング広告の追いすぎを防ぐ設定
  7. 07計測とプライバシーで気をつけたいこと
  8. 08リターゲティング広告の成果を正しく評価するには
  9. 09よくある質問
  10. 10まとめ

リターゲティング広告とは、一度サイトを訪れた人やSNSで反応した人に、もう一度広告を届ける手法です。アクセスはあるのに問い合わせや購入につながらないときに検討されることが多く、成果につながりやすい一方で、設定を誤ると「どこへ行っても同じ広告がついてくる」と感じさせ、ブランドの印象を損ないかねません。

効果と印象を両立させる基本は、リストを検討段階で分けて段階ごとにメッセージを変えることと、成果に至った人を必ず除外することの2つです。仕組み、使えるリストの種類、リスト設計の型、追いすぎを防ぐ設定、計測やプライバシー面の注意点を順に説明します。

01リターゲティング広告とは

接点のあった人に絞って配信する広告

リターゲティング広告とは、自社のWebサイトを訪れた人や、SNSアカウント・広告に反応した人など、過去に何らかの接点があったユーザーに向けて配信する広告です。Google広告では「リマーケティング」と呼ばれてきましたが、考え方は同じです。

すでに商品やサービスを見たことがある人は、まったく知らない人に比べて検討が進んでいる可能性が高いと考えられます。そのため、少ない表示回数でも成果につながりやすいのが特徴です。

新規向けの広告との役割分担

比較の観点新規向け(プロスペクティング)リターゲティング
配信する相手まだ自社を知らない人一度接点があった人
役割興味を持ってもらう検討を後押しする
配信の規模大きくできるリストの人数で上限が決まる
CPAの見え方高く見えやすい低く見えやすい

リターゲティングは、新規向けの広告やSEO・SNS運用などで集めた「接点」があってこそ成り立つ手法です。リターゲティングだけでは成果を伸ばし続けられないため、新規の流入とセットで設計します。

02リターゲティングの仕組み

タグ(ピクセル)で訪問を記録する

Webサイトのリターゲティングでは、サイトに広告媒体の計測タグを設置します。Meta広告ならMetaピクセル、Google広告ならGoogleタグがこれにあたります。

タグを設置したページをユーザーが訪れると、その訪問が記録され、条件に合うユーザーが「オーディエンス(リスト)」としてまとめられます。広告主は、このリストを配信先に指定することで、訪問者に広告を表示できます。

誰に表示するかは広告媒体が判断する

実際に誰に広告を表示するかは、広告媒体が自社のデータと照らし合わせて判断します。広告主が訪問者個人を特定して広告を出しているわけではありません。

リストには「たまるまでの時間」と「最低人数」がある

リストは作ったらすぐに使えるわけではありません。Metaのヘルプでは、ウェブサイトのカスタムオーディエンスは作成してからデータ収集が始まるまでに24時間かかると案内されています。Google広告のヘルプでは、ディスプレイ、検索、YouTubeのいずれを対象にする場合も、過去30日間のアクティブユーザーが100人以上必要と説明されています。顧客リストも同じ条件ですが、2024年1月31日までにアップロードしたリストには、一致するユーザーが1,000人以上という以前の要件が残ります。このヘルプにないキャンペーン種類の条件は、最新の公式情報で確認してください。キャンペーンの開始日から逆算して、リストは早めに作っておきましょう。

03リターゲティング広告のメリット・デメリット

内容
メリット一度興味を持った人に届けるため、まったく知らない人より成果につながりやすい
メリット見たページや行動に合わせて、メッセージを出し分けられる
メリット配信の対象が絞られるため、広告費の無駄が出にくい
デメリット接点のある人にしか届かず、新規の認知や集客には使えない
デメリット配信の規模がリストの人数で決まり、アクセスが少ないと配信できない
デメリット表示が多すぎると「しつこい」と感じさせ、ブランドの印象を下げる
デメリットブラウザやOSのプライバシー保護で、リストが小さくなりやすい

デメリットのうち「しつこさ」と「リストの小ささ」は、このあと紹介するリスト設計と表示頻度の設定でかなり抑えられます。

費用の考え方

リターゲティング広告に専用の料金表があるわけではなく、Google広告やMeta広告などの通常の広告と同じく、オークションで単価が決まります。課金のされ方も、各媒体で選べるクリック課金やインプレッション課金などがそのまま使われます。

予算の上限は、リストの人数と表示頻度でおおよそ決まります。新規向けの広告よりも使える金額は小さくなりやすいため、「リターゲティングだけで月にいくら使うか」ではなく、新規向けの広告で集めた接点をどれだけ成果に変えられたかで評価するのが基本です。

04リターゲティングに使える主なリスト

Webサイト訪問者

最も基本となるリストです。サイト全体の訪問者だけでなく、ページや行動で細かく分けられます。

  • 商品ページや料金ページを見た人
  • カートに商品を入れたが購入していない人
  • 問い合わせフォームまで進んだが送信していない人
  • 直近7日、30日など、一定期間内に訪問した人

SNS上で反応した人

Meta広告などでは、Instagramのプロフィールを訪れた人、投稿や広告に反応した人、動画を一定以上視聴した人などをリストにできます。サイトを訪れていない人にもアプローチできるため、SNSでの接点が多い事業者に向いています。

顧客リスト

既存顧客のメールアドレスや電話番号をもとに、媒体上のユーザーと照合してリストを作る方法です(Metaのカスタムオーディエンス、Googleのカスタマーマッチなど)。既存顧客へのアップセルや、すでに購入した人を配信から除外する目的で使われます。顧客の個人情報を扱うため、後述する法令や媒体の規約に沿った運用が必要です。

05検討段階に合わせたリスト設計の型

リターゲティングで最も成果を左右するのが、リストの分け方とメッセージの組み合わせです。「トップページだけ見て離脱した人」と「カートに入れた人」では、知りたいことがまったく違います。次の表を、自社のサイトに置き換えて使ってみてください。

段階リストの例期間の考え方伝えるメッセージ着地先
興味トップページや記事だけ見た人長めサービスの特徴、選ばれる理由、事例サービス紹介ページ
比較・検討料金ページ、事例ページを見た人中くらい他社との違い、よくある質問、お客様の声比較表やFAQのあるページ
申し込み直前フォームやカートまで進んだ人短め申し込みの手軽さ、期間限定の案内フォームに近いページ
成果に至った人購入・問い合わせを完了した人—配信対象から除外(必要ならアップセル用に別配信)—

期間は商材の検討期間に合わせる

リストに何日前までの訪問者を含めるかは、商材の検討期間に合わせて決めます。日用品のように短期間で購入が決まる商材なら短めに、不動産や高額なサービスのように検討に時間がかかる商材なら長めに設定するのが一般的です。設定できる期間の上限は媒体やリストの種類によって異なるため、管理画面で確認してください。

段階ごとに広告と着地先を変える

段階を分けても、同じクリエイティブを流していては意味がありません。興味段階には理解を深める内容を、比較段階には不安を解消する内容を、申し込み直前には背中を押す内容を、と段階ごとに広告と着地先を変えましょう。

段階別の広告文例

段階ごとのメッセージの違いを、オンラインで申し込めるサービスを例に、広告文の型にしてみました。自社の商材に置き換えて使ってみてください。

  • 興味段階:「○○を選ぶ人が増えている3つの理由」「導入した企業は、何が変わったのか」
  • 比較・検討段階:「他のサービスと何が違う? 料金と機能を比べました」「よくいただく5つの質問にお答えします」
  • 申し込み直前:「申し込みは3分で完了。まずは無料で試せます」「入力の途中で止まっていませんか」

どの段階でも、「前に見たことがある人」に向けて話している、という前提を忘れないことが大切です。初めての人向けの説明を繰り返すより、「次に知りたいこと」を先回りして伝えるほうが、反応は良くなります。

広告文を分けても、着地先が初回と同じページの同じ位置のままなら、戻ってきた人は一度読んで離れた内容をまた見ることになります。料金で迷った人には料金の説明に近い位置へ案内する、すぐには申し込まないが関心が続いている人にはLINEの友だち追加で接点を残すなど、受け皿まで含めて考えましょう。

06リターゲティング広告の追いすぎを防ぐ設定

成果に至った人は必ず除外する

すでに購入や問い合わせを済ませた人に同じ広告を出し続けるのは、広告費の無駄になるだけでなく、ユーザーに不快感を与えます。コンバージョンしたユーザーのリストを作り、配信対象から除外しましょう。設定漏れが最も多いポイントです。

表示頻度を管理する

リターゲティングはリストの人数が限られるため、同じ人に何度も広告が表示されやすくなります。フリークエンシー(1人あたりの平均表示回数)を確認し、高くなりすぎてCTRが下がってきたら、クリエイティブを差し替えるか予算を調整します。

クリエイティブの消耗が早いことを前提にする

同じ人に繰り返し見せる以上、クリエイティブの消耗は新規向けより早くなりがちです。最初から複数のパターンを用意し、反応の落ち具合を見ながら入れ替えましょう。

段階ごとに複数案を用意すると、管理する広告と着地先は一気に増えます。リストの人数が少ないうちや、検討期間の短い商材なら、段階を2つにまとめ、成果に至った人の除外を確実に行う簡素な形でも、自社で十分に運用できます。段階の数は、理想からではなく、更新を続けられる本数から逆算して決めると止まりにくくなります。

07計測とプライバシーで気をつけたいこと

ブラウザやOSの制限で、リストは小さくなりやすい

ブラウザやスマートフォンのOSによるプライバシー保護の強化により、Cookieやアプリでの計測は以前より難しくなっています。そのため、リストに集まる人数が想定より少なくなることがあります。Metaでは、サーバー経由で計測データを送るコンバージョンAPIを併用する方法が案内されています。

外部送信規律を確認する

2023年6月16日に施行された改正電気通信事業法では、利用者の端末から外部に情報を送信させる場合に、通知・公表、同意の取得、オプトアウトのいずれかの対応を求める「外部送信規律」が設けられました。総務省の説明では、企業の公式サイトは対象外とされる一方、SNSや検索サービス、オンラインのニュース・まとめサイトなどは対象になり得ます。自社がオウンドメディアや会員サービスを運営している場合は、該当するかどうかを確認しておきましょう。

顧客リストは個人情報として扱う

顧客リストを広告に使う場合は、利用目的の通知・公表やプライバシーポリシーへの記載など、個人情報保護法と各媒体の規約に沿った運用が必要です。導入前に社内の担当部署や専門家に確認しておきましょう。

業種によっては使い方に制限がある

健康・医療、金融、求人、住宅など一部の分野では、プライバシーや差別防止の観点から、ターゲティングやデータの活用に制限を設けている媒体があります。配信を設計する前に、各媒体の広告ポリシーを確認してください。

08リターゲティング広告の成果を正しく評価するには

リターゲティングは、もともと購入の意思が高い人に配信するため、CPAが良く見えやすい手法です。しかし、その中には広告がなくても戻ってきて購入した人も含まれます。リターゲティングの数字だけを見て予算を寄せすぎると、新規の流入が細り、やがてリスト自体が小さくなります。

  • 新規向けの広告とリターゲティングを合わせた全体のCPAで判断する
  • リターゲティングの予算比率が大きくなりすぎていないかを定期的に確認する
  • 媒体の機能で、広告がなかった場合との差(増分効果)を測る検証を検討する

09よくある質問

リターゲティング広告は「しつこい」と思われませんか?

表示頻度が高すぎる、購入した後も同じ広告が出る、といった状態になると、そう感じさせてしまいます。成果に至った人の除外と、フリークエンシーの管理を徹底すれば、印象を損なうリスクは下げられます。

サイトのアクセスが少なくても使えますか?

リストの人数が少ないと、配信に必要な最低人数に届かない、届いても配信量が少ない、といったことが起こります。まずは新規向けの広告やSNSで接点を増やすことを優先し、リストがたまってからリターゲティングを始めるのが現実的です。

どの媒体から始めればいいですか?

自社のお客様が多く使っている媒体から始めるのが基本です。SNSでの接点が多い商材ならMeta広告などのSNS広告、検索から比較検討する人が多い商材ならGoogle広告のリマーケティングから始めると、リストを集めやすくなります。

10まとめ

  • リターゲティング広告は、サイト訪問者やSNSで反応した人など、接点のあった人に再度届ける広告
  • 新規向けの広告とセットで設計しないと、リストが細って成果が伸び続けない
  • リストは検討段階で分け、段階ごとにメッセージと着地先を変える
  • 成果に至った人の除外と、表示頻度の管理で「追いすぎ」を防ぐ
  • 外部送信規律や個人情報保護法も確認し、全体のCPAや増分効果で冷静に評価する

リターゲティングは「最後のひと押し」を担う手法です。Lic.では、新規の集客から着地先、リターゲティングまでを一続きの導線として設計することを大切にしています。

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参考

Lic. 編集部Lic. Journal Editorial

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