記事LPとは?通常のLPとの違いと作り方5ステップ、構成テンプレ

目次
記事LPとは、読み物の体裁で申し込みや購入につなげるランディングページで、「悩みはあるが、まだ商品を探していない人」に向けて、気づきから申し込みまでの距離を埋めるための形式です。広告の送り先のLPが売り込みに見えて読まれないときの候補になりますが、「とりあえず記事っぽくすれば成果が上がる」ものではなく、向く商材と向かない商材がはっきり分かれます。
通常LPとの違い、メリット・デメリット、制作の手順、使うべきかの判断フロー、そのまま使える構成テンプレと例文、2023年10月施行のステマ規制を含む法令面の注意点がわかります。
01記事LPとは
記事LPは、ニュース記事やコラムのような読み物の体裁で、商品・サービスの申し込みや購入につなげるランディングページです。「記事型LP」「記事広告LP」と呼ばれることもあります。タイトル、リード、見出し、本文という記事の形式をとりながら、最終的な目的はコンバージョン(申し込み・購入・予約)にあります。
広告運用の現場では、主に次の2つの導線で使われます。
- 2段階型:広告 → 記事LP → 商品LP(またはフォーム)
- 1枚完結型:広告 → 記事LP(記事内のボタンから直接フォームへ)
2段階型の場合、記事LPは「商品LPの手前で、読者の気持ちを整える役割」を担います。1枚完結型は、記事の後半がそのまま商品LPの役割を兼ねる形です。どちらを選ぶかは、商品LPがすでにあるか、計測をどこまで分けたいかで決めるのが現実的です。
02通常のLPとの違い
| 比較軸 | 記事LP | 通常のLP |
|---|---|---|
| 想定する読者 | 悩みはあるが商品を探していない人 | すでに比較・検討している人 |
| 入り口 | 悩み・意外な事実・体験談 | 商品名・ベネフィット・オファー |
| 主役 | 文章(ストーリーと論理) | ビジュアルと要点 |
| ページの長さ | 長め。読み進める前提 | 短め〜中程度。要点を一覧で見せる |
| 広告感 | 抑えめ。読み物として入れる | はっきり。売り込みであることが前提 |
| 制作のつまずき | 書く力と構成力が要る | デザイン工数と素材が要る |
| 改善の指標 | 読了率、記事内CTAのクリック率 | ファーストビュー離脱、CVR |
表のとおり、両者は優劣ではなく「読者がいまどの段階にいるか」で使い分けるものです。記事LPは、読者の頭の中に「この悩みには解決策がある」「その解決策ならこれがよさそう」という2つの気づきを順番に起こすための形式だと考えると、設計がぶれにくくなります。
03記事LPのメリット・デメリット
記事LPを検討するときは、良い面だけでなく、制作と運用の負担もあわせて見ておく必要があります。
| 内容 | |
|---|---|
| メリット1 | 売り込み色が薄く、広告を避けがちな人にも読み始めてもらいやすい |
| メリット2 | 悩みの原因や商品の仕組みなど、画像だけでは伝わらない説明ができる |
| メリット3 | 商品を知らない層に、必要性に気づくところから働きかけられる |
| メリット4 | 見出しやリードの差し替えで、切り口の違う版を作りやすい |
| デメリット1 | 書く力と構成力が要り、制作に時間がかかる |
| デメリット2 | 1ページが長くなるため、途中で離脱されやすい |
| デメリット3 | すでに比較段階の人には遠回りになり、成果が下がることがある |
| デメリット4 | 読み物の体裁をとるぶん、広告であることの明示や表現の確認がより重要になる |
メリットはどれも「まだ商品を探していない人」に向けたときに生きるものです。逆にデメリットの多くは、記事LPを向かない場面で使ったときに表に出ます。次の判断フローで、使う場面かどうかを先に確かめてください。
04記事LPを使うべきかの判断フロー
記事LPを作るかどうかは、次の4つの問いに順番に答えると判断しやすくなります。
Q1. 広告を見る人は、自分の悩みを自覚しているか
自覚していない(例:疲れの原因が睡眠の質だと思っていない)なら、まず悩みに気づかせる必要があります。記事LPの出番です。自覚している場合はQ2へ進みます。
Q2. その悩みの解決策として、商品カテゴリを知っているか
知らない(例:家計の悩みに「固定費の見直しサービス」という選択肢があることを知らない)なら、カテゴリの説明から始める必要があり、記事LPが向きます。知っている場合はQ3へ。
Q3. 競合と比べて「選ばれる理由」を説明するのに文章が要るか
成分・仕組み・運用体制など、図や一言では伝わらない差がある場合は、記事LPで丁寧に説明する価値があります。価格や見た目で一目で差がわかるなら、通常のLPで十分です。
Q4. 配信先の雰囲気は「読み物」と相性がよいか
ニュースアプリ、SNSのフィード、ブログ型メディアの広告枠など、記事を読みに来ている場所からの流入は記事LPと相性がよい傾向があります。検索広告で「サービス名+料金」のように探している人には、通常のLPのほうが合います。
Q1・Q2のどちらかが「いいえ」なら記事LPを優先、Q3・Q4だけが当てはまるなら通常LPに「読み物パート」を足す、という整理がわかりやすいでしょう。
05記事LPが向いている商材・向かない商材
| 向いている | 向かない |
|---|---|
| 健康食品・化粧品など、悩みの原因説明が必要な商材 | 価格比較で選ばれる日用品 |
| スクール・資格・転職など、検討期間が長いサービス | 指名検索が中心の有名商品 |
| 不動産投資・保険など、不安や疑問が多い商材 | セール・キャンペーンなど即決型の訴求 |
| 新しいカテゴリのBtoBツール | 機能比較表で決まるBtoBツール |
向いている商材に共通するのは、「必要性に気づくまで」に説明が要ることです。逆に、すでに比較段階に入っている人が多い商材では、記事のストーリーを読ませること自体が負担になります。
06記事LPの作り方(制作の5ステップ)
記事LPは、いきなり本文を書き始めると、途中で話の筋がぶれやすくなります。次の順番で進めると手戻りが少なくなります。
ステップ1. 誰の、どんな悩みに向けるかを決める
年齢や性別よりも、「どんな場面で困っているか」で読者を決めます。社内のお問い合わせ内容、営業の記録、レビューなど、実際の声を材料にすると、架空の読者像になりにくくなります。
ステップ2. 広告の切り口を決める
記事LPのタイトルは、広告のコピーの続きとして読まれます。先に広告でどの悩み・どの意外な事実を見せるかを決め、その言葉を記事のタイトルとリードにそのまま引き継ぎます。
ステップ3. 構成を組む
後述の8ブロックのテンプレに沿って、各ブロックで読者に「何を思ってほしいか」を1行ずつ書きます。本文より先にこの骨組みを関係者で合意しておくと、修正が小さく済みます。
ステップ4. 本文と画像をつくる
骨組みに沿って本文を書き、悩みの場面、比較図、使用シーンなど、文章を補う画像を入れます。スマートフォンで読む前提で、1段落を短くし、見出しだけ追っても話がわかるようにします。
ステップ5. 表現を確認して公開し、数字で直す
広告であることの表示や、根拠のない表現がないかを確認してから公開します。公開後は、どの見出しで読者が減っているかを見て、上流のブロックから順に直していきます。確認項目と改善の順番は、後半で詳しく説明します。
07そのまま使える記事LPの構成テンプレ
記事LPの構成を考えるときの基本形として、8ブロックのテンプレを紹介します。文字量の目安は、スマートフォンで読みやすい記事LPの全体を4,000〜6,000字程度と想定したときの配分です。
| ブロック | 役割 | 書く内容 | 配分の目安 |
|---|---|---|---|
| 1. タイトル+アイキャッチ | 広告の興味を引き継ぐ | 広告と同じ切り口の見出し | 30字前後 |
| 2. リード | 自分ごと化 | 読者の状況を具体的に描写 | 1割 |
| 3. 原因の解説 | 「そうだったのか」を起こす | 悩みが続く本当の理由 | 2割 |
| 4. 解決の方向性 | 選択肢を示す | 解決策の条件、よくある誤解 | 1.5割 |
| 5. 商品の紹介 | 条件を満たす選択肢として登場 | 仕組み・特徴・他との違い | 2割 |
| 6. 根拠 | 信じられる理由 | 体験談、データ、専門家の見解 | 1.5割 |
| 7. 不安の解消 | 申し込み前の迷いを消す | 価格、続け方、解約、FAQ | 1割 |
| 8. オファーとCTA | 背中を押す | 申し込み特典、期限、ボタン | 1割 |
ポイントは、商品が登場するのは全体の半分を過ぎてからという点です。前半で「解決策の条件」を読者と合意しておくと、後半で商品が出てきたときに「条件を満たすのはこれだ」と自然につながります。
ブロック別の書き出し例文
架空の睡眠サポート商材を例に、各ブロックの書き出しを示します。
- タイトル:「7時間寝ても朝がつらい」人が見落としている、寝る前の1時間の使い方
- リード:目覚ましを3回止めて、ようやく布団から出る。睡眠時間は足りているはずなのに、午前中はずっと頭が重い——そんな毎日を送っていませんか。
- 原因の解説:実は、朝のつらさは「何時間寝たか」よりも「寝る前に何をしていたか」で変わることがあります。
- 解決の方向性:ポイントは、寝る前の習慣を「足す」のではなく「置き換える」こと。続かない方法は、どれだけ正しくても意味がありません。
- 商品の紹介:そこで今回紹介したいのが、寝る前の1杯を置き換えるだけの〇〇です。
- 不安の解消:「毎日続けられるか不安」という方のために、定期便はいつでもマイページから休止できます。
※例文中の効果や表現は、実際の商材では薬機法・景品表示法に照らして確認が必要です。
08記事LPの書き方のNG・OK比較
| 場面 | NG | OK |
|---|---|---|
| タイトル | 話題の〇〇、ついに日本上陸 | 「7時間寝ても朝がつらい」人が見落としている習慣 |
| リード | 現代人の多くが睡眠に悩んでいます | 目覚ましを3回止めて、ようやく布団から出る |
| 商品の登場 | 冒頭から商品画像と価格 | 解決策の条件を示したあとに登場 |
| 根拠 | 「効果抜群」「みんな満足」 | 条件と出典を添えたデータ、具体的な体験談 |
| CTA | 記事の最後に1つだけ | 商品紹介の直後、根拠の後、末尾の3か所 |
| 記事内の画像 | 商品写真ばかり | 悩みの場面、比較図、使用シーン |
NG側に共通するのは、読者の頭の中ではなく、売り手の都合で話を進めている点です。記事LPは「読者がいまどう思っているか」に沿って、一段ずつ階段をのぼってもらう書き方が基本になります。
09記事LPの法令とモラルのチェックリスト(ステマ規制など)
記事LPは読み物の形をとるぶん、「広告であることがわかりにくい」状態になりやすい形式です。2023年10月1日から、広告であるにもかかわらず広告であることを隠す表示(いわゆるステルスマーケティング)は景品表示法の不当表示として規制されています。規制の対象になるのは広告主である事業者です。
公開前に、次の項目を確認してください。
- 記事LPの冒頭など、読者が最初に目にする位置に「広告」「PR」など広告であることがわかる表記があるか
- 第三者の中立的なレビューや報道のように見せる演出(架空の編集部、架空の口コミ)になっていないか
- 「No.1」「満足度〇%」などの表示に、調査対象・期間・方法が明記された客観的な根拠があるか
- 体験談は実在の人物によるもので、効果を保証するような書き方になっていないか
- 健康食品・化粧品などで、薬機法上認められない効能効果を書いていないか
- 「残りわずか」「本日限り」などの表示が事実と一致しているか
- 外部のアフィリエイターに制作を任せる場合も、表現の最終確認を広告主側で行っているか
No.1表示については、消費者庁が2024年に実態調査の報告書を公表し、客観的な根拠に乏しい表示への考え方を示しています。記事LPは表現の自由度が高いぶん、こうした確認を制作フローに組み込んでおくことが大切です。
10記事LPの公開後に見る数字と改善の順番
記事LPは、通常のLPよりも「どこで読むのをやめたか」が成果を大きく左右します。改善は次の順番で見ていくと、手戻りが少なくなります。
1. 広告からの遷移直後の離脱
タイトルやアイキャッチが広告の内容と合っていない可能性があります。広告で使った言葉をタイトルにそのまま入れて、ずれを小さくします。
2. 原因の解説パートでの離脱
前置きが長い、または話が一般論すぎるサインです。具体的な場面描写や、意外性のある事実で引っ張れているかを見直します。
3. 商品紹介パートでの離脱
前半で「解決策の条件」を合意できていない可能性があります。商品の説明を増やすより、前半の論理を補強するほうが効くことがよくあります。
4. CTAのクリック率が低い
ボタンの位置や文言のほか、不安の解消パートが足りていないことも原因になります。FAQに「解約できるか」「いつ届くか」など、実際の問い合わせ内容を足してみてください。
読者が減っている見出しを見るときは、どの広告から来た人の数字かも分けて確認します。広告の切り口が変われば来る人の関心も変わるため、記事の問題に見えて、実は広告とのずれだったということが起こります。
切り口を変えて試すには、広告の素材、タイトル、リードを1組で作り直し、表現の確認も通す必要があります。書く人、確認する人、入稿する人の間を往復する工程なので、他の業務と兼務だと修正が滞りがちです。1つの切り口をじっくり直す段階なら自社でも十分に進められますが、複数の切り口を並行して回すなら、誰がどの工程を持つかを先に決めておきましょう。
11よくある質問
Q. 記事LPと商品LPは、両方必要ですか
必須ではありません。記事の後半に商品紹介とフォームへのボタンを置く「1枚完結型」でも運用できます。すでに商品LPがあり、記事LPを入り口として追加する場合は「2段階型」にすると、記事LPの効果を切り分けて測りやすくなります。
Q. 記事LPはどのくらいの長さが適切ですか
商材の検討期間と、読者がどれだけ説明を必要としているかで変わります。長さの正解を決めるより、「各ブロックの役割を果たしたら次へ進む」ことを優先し、スクロール到達率を見て削る・足すを判断するのが現実的です。
Q. 「広告」「PR」と書くと読まれなくなりませんか
表記を隠すことはできません。広告であることを示したうえで読まれる記事にすることが前提です。読者は表記よりも「自分に関係がある話か」で読むかどうかを決めているため、リードの具体性を上げるほうが効果的です。
Q. SEO用のブログ記事と記事LPは何が違いますか
SEO記事は検索した人の疑問に網羅的に答えることが目的で、記事LPは広告から来た人に特定の行動をとってもらうことが目的です。記事LPには、ほかの記事へのリンクや脱線する話題を入れず、ゴールまで一本道にするのが基本です。
12まとめ
- 記事LPは、悩みや必要性に気づいていない人を、読み物の形で申し込みまで導くLP
- メリットは広告感の薄さと説明のしやすさ、デメリットは制作の手間と離脱のしやすさ
- 使うかどうかは「悩みの自覚」「解決策の認知」「説明の必要性」「配信先」の4つで判断する
- 構成は8ブロックが基本で、商品の登場は後半から。前半で解決策の条件を読者と合意しておく
- 広告であることの明示、No.1表示の根拠、薬機法など、法令面の確認を制作フローに組み込む
- 公開後は、どの見出しで読者が減っているかを見て、上流から順に直す
広告で約束したことを記事の1行目で回収できているか、その一点を見直すだけでも、記事LPの読まれ方は変わります。Lic.では、広告のクリエイティブと記事LPの切り口をそろえ、その先の申し込みまでを分けずに設計しています。
広告のクリックはあるのに、申し込みが増えない?
広告運用を前提に、離脱防止の設計までふくめたLPや、配信用の広告クリエイティブを制作します。公開後も、配信データをもとに改善を続けます。
- 離脱防止まで考えたLP制作
- 配信用の広告クリエイティブ制作
- 配信データをもとにした継続的な改善
まだ具体的に決まっていない段階のご相談も歓迎です。
参考
- 消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing/
- 消費者庁「表示に関する実態調査(No.1表示に関する実態調査報告書)」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/survey





