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広告レポートの見方|成果を正しく判断する10のチェックポイント

広告レポートの見方|成果を正しく判断する10のチェックポイント
目次
  1. 01広告レポートは何のために読むのか
  2. 02レポートを開く前に確認したい3つの前提
  3. 03主要な指標の意味と計算式
  4. 04CPAを分解して、数字の流れから原因を探す
  5. 05広告レポートの内訳ごとに見るポイント
  6. 06広告レポートを受け取ったら確認する10のチェックポイント
  7. 07広告レポートの数字がずれる・ぶれる理由
  8. 08そのまま使える質問例
  9. 09よくある質問
  10. 10まとめ

広告レポートの見方の基本は、上から順に読まず、目的に対していまどこにいるかを最初に確かめることです。そのうえで「なぜそうなったか」「次に何をするか」が書かれているかを確認すると、レポートは次の一手を決めるための道具に変わります。

代理店や社内の担当者から届くレポートが、表やグラフが並ぶだけで良し悪しのわからないものでも、この順番なら読み解けます。受け取る側の視点で、読む前の前提、主要指標の意味と計算式、数字のつながりから原因を探す読み方、内訳ごとに見るポイント、確認したい10のポイント、そのまま使える質問例を紹介します。

01広告レポートは何のために読むのか

広告の管理画面には、表示回数、クリック数、クリック率、コンバージョン数、獲得単価など、たくさんの指標が並びます。レポートはそれらを期間ごとにまとめたものですが、数字を眺めること自体に意味はありません。

レポートを読む目的は、次の3つを判断することです。

  • いまの施策を続けるか、変えるか、止めるか
  • 予算をどこに寄せるか
  • 次に何を試すか

この3つのどれにも答えられないレポートは、どれだけ数字が細かくても、読む人にとっては情報不足です。

02レポートを開く前に確認したい3つの前提

1. 目的と、いちばん大切な指標は何か

施策の目的によって、最も重視すべき指標は変わります。

  • 購入や申し込みを増やしたいなら、コンバージョン数と獲得単価(CPA)
  • 売上の効率を見たいなら、広告費用対効果(ROAS)
  • まず知ってもらいたいなら、リーチ(届いた人数)やフリークエンシー(1人あたりの表示回数)

いちばん大切な指標がひとつ決まると、ほかの数字は「なぜその結果になったのか」を説明する補助線として読めるようになります。

2. 「コンバージョン」は何を数えているか

レポートのコンバージョンが、問い合わせなのか、資料請求なのか、購入なのか。複数の成果をまとめて数えていないか。ここがあいまいなまま読むと、件数が増えても喜んでよいのか判断できません。

3. 何と比べているか

数字は比較してはじめて意味を持ちます。前月比なのか、前年同月比なのか、目標値に対してなのか。キャンペーン期間や季節要因がある商材では、前月比だけで判断すると誤解しやすくなります。

03主要な指標の意味と計算式

広告レポートでよく登場する指標を整理します。媒体によって呼び方や細かい定義が異なる場合があるので、迷ったら各媒体のヘルプで確認してください。

指標意味計算式見るときの注意
インプレッション広告が表示された回数媒体が集計同じ人への重複表示も含む
リーチ広告が表示された人数媒体が集計推計値として表示される媒体もある
フリークエンシー1人あたりの平均表示回数インプレッション ÷ リーチ高すぎると見飽きによる反応低下が起きやすい
CPM表示1,000回あたりの費用広告費 ÷ インプレッション × 1,000低ければ良いとは限らない
CTR表示に対するクリックの割合クリック ÷ インプレッションクリエイティブの反応を見る目安
CPC1クリックあたりの費用広告費 ÷ クリックCPMとCTRの結果として決まる
CVRクリックに対する成果の割合コンバージョン ÷ クリックLPやフォームの影響を強く受ける
CPA1件の成果あたりの費用広告費 ÷ コンバージョン目標CPAと並べて見る
ROAS広告費に対する売上の割合売上 ÷ 広告費 × 100利益ではなく売上ベースである点に注意

04CPAを分解して、数字の流れから原因を探す

広告の指標は、ばらばらに存在しているわけではありません。表示されて、クリックされて、成果に至る。この流れのどこで数字が変わったかを見ると、原因の当たりがつきます。

計算式を組み合わせると、CPAは次のように分解できます。

CPA = CPC ÷ CVR = CPM ÷(1,000 × CTR × CVR)

つまりCPAが悪化したとき、原因は「表示が高くなった(CPM)」「クリックされにくくなった(CTR)」「クリック後に成果に至りにくくなった(CVR)」のどれか、またはその組み合わせです。

症状疑う場所確認したいこと
CPMが上がった配信面・競合・ターゲット配信対象を狭めすぎていないか、繁忙期で競合が増えていないか
CTRが下がったクリエイティブ同じ広告を長く出していないか、フリークエンシーが上がっていないか
CVRが下がったLP・フォーム・オファーLPやフォームを変更していないか、広告とLPの内容がずれていないか
CVは増えたが成約が増えない成果の質狙いと違う層が反応していないか、成果の定義が広すぎないか

05広告レポートの内訳ごとに見るポイント

広告レポートには、全体の合計のほかに、いくつかの切り口で分けた内訳が載っているのが一般的です。内訳ごとに「何を見るためのものか」を知っておくと、ページが多いレポートでも読む順番に迷いません。

内訳何がわかるか受け取る側が見たいこと
全体のサマリー期間全体の費用と成果目標に対する進み具合と、前回からの変化
日別・週別の推移数字が変わったタイミング変化の時期と、設定変更や季節要因が重なっていないか
キャンペーン・広告グループ別目的やターゲットごとの成果予算の配分が、成果の良いところに寄っているか
クリエイティブ・広告文別どの訴求や表現が反応を得ているか勝っている広告と、止めるべき広告が分けて書かれているか
年齢・性別・地域などの属性別反応している人の特徴想定していたターゲットと、実際に反応した層が合っているか
配信面・デバイス別どこで、どの端末で見られているか成果の出ない配信面に費用が偏っていないか
LP別広告をクリックした先ごとの成果LPごとのCVRの差と、広告との内容のずれ

すべての内訳を毎回細かく読む必要はありません。まずサマリーと推移で「何が変わったか」をつかみ、変化の大きかった内訳だけを深く見る、という順番がおすすめです。

06広告レポートを受け取ったら確認する10のチェックポイント

レポートが届いたら、次の10項目を順番に確認してみてください。すべてを細かく見る必要はなく、答えが見つからない項目が質問のタネになります。

1. 結論が最初に書かれているか

「目標に対していまどうなっているか」「次に何をするか」が冒頭にあるか。数字の一覧から始まるレポートは、読む人に解釈を任せてしまっています。

2. 目標値と並べて書かれているか

実績の数字だけでは、良いのか悪いのかが判断できません。目標CPAや目標件数と、実績が並んでいるかを確認します。

3. 比較対象がはっきりしているか

前月比、前年同月比、目標比のどれで評価しているのか。比較の軸が毎回変わっていないかも見ておきましょう。

4. 全体の平均だけで判断していないか

全体のCPAが同じでも、広告ごと・訴求ごと・媒体ごとに見ると、中身は大きく違うことがあります。伸ばすべきものと止めるべきものが分けて書かれているかを確認します。

5. 変化の「理由」が書かれているか

「CTRが下がりました」で終わらず、どの広告で、どの段階で、なぜ変わったのかの仮説が添えられているか。理由のない報告からは、次の行動が生まれません。

6. 悪い数字も同じ扱いで書かれているか

成果の出ていない広告や指標が、目立たない場所に置かれていないか。都合のよい指標だけが強調されていないかも、注意して見たいポイントです。

7. 期間とデータ量は判断に足りているか

数日分のデータや、成果が数件しかない状態での判断は、偶然の上下に振り回されがちです。配信を始めた直後や設定を大きく変えた直後は、媒体の学習期間で数字が不安定になることもあります。

8. 管理画面の数字と、手元の数字が突き合わされているか

管理画面のコンバージョン数と、自社で把握している申し込み数や売上が一致しているとは限りません。差がある場合、その理由が説明されているかを確認します。

9. 広告の外側の数字が入っているか

LPの申し込み率、問い合わせから成約に至る割合、LINEでのフォローの反応など。広告の外側も含めて見ると、本当のボトルネックがどこにあるかがわかります。これらの数字はLPの解析ツール、LINEの管理画面、営業の記録と別々の場所にあり、広告だけの担当者には見えないことも多いものです。レポートに入っていないときは、担当者を責めるより、誰がどの数字を渡すかを先に決めると進みやすくなります。

10. 次の一手が、具体的に書かれているか

「引き続き改善します」ではなく、「訴求Bの新しいクリエイティブを2本追加する」「LPのファーストビューを変えてCVRを比べる」など、何を、いつまでに、何を見て判断するかが書かれているか。ここまで書かれていて、はじめてレポートの役割を果たしています。

07広告レポートの数字がずれる・ぶれる理由

管理画面と手元の数字がずれる理由

広告媒体と、自社の解析ツールや売上管理では、成果を数えるルールが異なります。たとえばGoogle 広告のヘルプでは、コンバージョンの主要な列は、コンバージョンが起きた日時ではなく、広告がクリックされた日時に基づいて計算されると説明されています。成果が起きた日で数えるツールと比べれば、日ごとの数字はずれて当然です。

同じヘルプでは、アトリビューションモデル(成果をどの接点の手柄とするかのルール)の違いによって最大20%の差異が生じることや、レポートに最大24〜48時間の遅延が生じることがあるとも案内されています。直近数日の数字は、あとから変わる可能性があると考えておきましょう。

配信開始直後に数字がぶれる理由

SNS広告などでは、配信を始めた直後や大きな変更を加えた直後に、媒体が最適な配信先を探す「学習期間」があります。たとえばTikTokのヘルプでは、学習フェーズ中はパフォーマンスが変動しうること、その変動は約25件の結果、または7日ほどで落ち着き始める傾向があることが説明されています。この期間の数字だけで良し悪しを決めないことが大切です。

08そのまま使える質問例

レポートを読んで気になったときは、次のような質問をそのまま投げかけてみてください。

  • 今月の目標に対して、いまどこにいますか? 達成の見込みはありますか?
  • CPAが変わった原因は、CPM・CTR・CVRのどれですか?
  • いちばん成果の良い広告と悪い広告は、それぞれどれですか? その差は何だと考えていますか?
  • 管理画面のコンバージョン数と、こちらの申し込み数の差はどこから来ていますか?
  • このデータ量で判断して大丈夫ですか? いつ判断する予定ですか?
  • 来月、何をやめて、何を新しく試しますか?
  • こちらから共有すると役に立つ情報はありますか?

最後の質問は特におすすめです。お客様の声や成約状況など、依頼側にしか持っていない情報が、次の改善のヒントになることは少なくありません。

09よくある質問

レポートはどのくらいの頻度で受け取るのがよいですか?

広告費の規模やテストの進め方によって異なりますが、判断に使う詳細なレポートは月次、異常がないかの確認は週次、という組み合わせがよく見られます。頻度よりも、毎回「目標との差・理由・次の一手」がそろっているかを重視してください。

自社でレポートを作る場合、何から始めればよいですか?

まずは、目的といちばん大切な指標、目標値、比較対象の4つを1枚目に置くところから始めてください。指標は、表示・クリック・成果の流れがわかるように、CPM・CTR・CVR・CPAを横に並べると原因を追いやすくなります。

媒体が1つで広告費も大きくなければ、管理画面の数字とスプレッドシートで十分に回せます。媒体やLPが増えると、集計だけで時間を使い切り、理由を考えて次の一手を決める時間が残らなくなることがあります。自社で続けるか外部の手を借りるかは、この時間を確保できているかを目安にすると判断しやすくなります。

CPAが目標より高いと、すぐに止めるべきですか?

配信開始直後や学習期間中、データ量が少ない段階では、すぐに止めずに判断の時期を決めて待つほうがよい場合があります。一方で、データが十分に集まったうえで目標から大きく外れているなら、訴求やLPを変えるか、予算を他に寄せる判断が必要です。

10まとめ

  • レポートは「続けるか・どこに寄せるか・次に何を試すか」を決めるために読む
  • 開く前に、目的といちばん大切な指標、コンバージョンの定義、比較対象を確認する
  • CPAはCPM・CTR・CVRに分解でき、どこで数字が変わったかを見れば原因の当たりがつく
  • 管理画面と手元の数字は、計上日やアトリビューションの違いでずれることがある
  • 10のポイントで答えが見つからない項目を、そのまま質問に変えて返す

レポートは一方的に送って終わりのものではなく、数字を一緒に見ながら「次に何を優先するか」を話し合うためのきっかけです。Lic.では、広告の数字だけで終わらせず、LPやLINEの反応までつなげて見ることを大切にしています。

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参考

Lic. 編集部Lic. Journal Editorial

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