CVRの改善方法|LP修正の前に見直す広告とのズレと12の打ち手

目次
CVRの改善は、「広告とLPのズレ」「誰に届いているか」「オファー」を先に見直し、デザインや細部の調整はその後に回すと、少ない手数で成果につながりやすくなります。CVRが低いとき、多くの方はまずLPのデザインや文章を直そうとしますが、原因がLPの外にあることも少なくありません。CVRの意味と計算式、原因の切り分け方、効果の大きい順に並べた12の打ち手、改善を進める手順を紹介します。
01CVRとは:訪れた人のうち、成果に至った割合
CVR(Conversion Rate)は、広告をクリックしてLPに来た人のうち、購入や申し込みなどの成果(コンバージョン)に至った人の割合です。
- CVR(%)= コンバージョン数 ÷ クリック数(またはLPの訪問数)× 100
分母を「クリック数」にするか「LPの訪問数(セッション数)」にするかで、数字は変わります。広告の管理画面ではクリック数を、GA4などではセッション数を分母にすることが多いため、比べるときは定義をそろえましょう。
CVRはCPAを大きく左右する
広告の獲得単価(CPA)は、「CPC(クリック単価)÷ CVR」でも表せます。CPCが同じなら、CVRが2倍になればCPAは半分になります。広告の単価を下げるのは媒体側の競争にも左右されますが、CVRはLPや導線を直すことで、自社の手で動かせる部分が大きい指標です。
「平均CVR」と比べすぎない
ネット上には業種別の平均CVRが多く出回っていますが、成果の定義(購入か、無料の資料請求か)、価格、媒体、検討期間によって大きく変わります。他社の平均と比べるより、自社の過去の数字や、同じLPでの広告ごとの違いと比べるほうが、改善のヒントが見つかります。
02CVRが低い原因の切り分け方:どこで人が落ちているか
CVRが低いと一言で言っても、原因の場所はさまざまです。まずは、LPに来た人がどこで離れているかを確かめます。
確認したい数字
- LPの表示完了率:クリック数に対して、LPが実際に表示された割合。低ければ表示速度や計測の問題
- スクロール率:ファーストビューを過ぎて読み進めた人の割合
- CTAのクリック率:申し込みボタンを押した人の割合
- フォームの完了率:フォームに入力を始めた人のうち、送信まで終えた人の割合
これらは、GA4やヒートマップツールで確認できます。
手間がかかるのは、数字が広告の管理画面、GA4、ヒートマップツール、フォームと別々の場所にあることです。広告・媒体ごとに並べるには、定義をそろえて定期的に集める必要があり、担当者が他の業務と兼務していると、この集計から止まりがちです。LPが1本で広告も少ないなら簡単な表で足りるので、まずは続けられる範囲で始めましょう。
症状別の診断表
| 症状 | 考えられる原因 | 最初に見直すこと |
|---|---|---|
| クリック数に比べ、LPの訪問数が大きく少ない | 表示が遅い、計測タグの不具合 | 表示速度、タグの設置 |
| ファーストビューで多くが離脱する | 広告とLPの内容がずれている、対象外の人が来ている | 広告の訴求とFVのそろえ方、配信先 |
| 読み進めるが、CTAが押されない | 申し込む理由・不安の解消が足りない、オファーが弱い | オファー、証拠、よくある質問 |
| CTAは押されるが、フォームで離脱する | 項目が多い、入力しにくい、急な負担 | フォームの項目と入力のしやすさ |
| 特定の広告・媒体だけCVRが低い | その広告が対象外の人を集めている | 広告の訴求、ターゲティング |
| 急にCVRが下がった | 計測の不具合、LPの更新、季節要因 | 計測の確認、変更履歴 |
03CVRを上げる12の打ち手(効果の大きい順)
ここからは、CVRを上げる具体的な打ち手を、一般に影響が大きいものから順に紹介します。
1. 広告とLPの訴求をそろえる
広告で「初回半額」と打ち出しているのに、LPのファーストビューが「ブランドの想い」から始まっていると、クリックした人は「思っていたページと違う」と感じて離れます。広告で約束したことを、LPのファーストビューで最初に回収するのが基本です。広告の訴求が複数あるなら、訴求ごとにファーストビューを分けたLPを用意する方法もあります。
2. 届ける相手を見直す
LPが良くても、そもそも対象外の人に広告が届いていればCVRは上がりません。クリックは多いのに成果が少ない広告は、興味本位のクリックを集めている可能性があります。成果に至った人の属性を確認し、配信先や広告の表現を合わせましょう。
3. オファー(申し込む理由)を強くする
「資料請求」「無料相談」などのオファーそのものが、読み手にとって魅力的かを見直します。
- 申し込むと何が得られるのかが具体的か
- 今申し込む理由があるか(期間限定の特典など)
- 申し込みのハードルが高すぎないか(いきなり購入ではなく、無料の診断やお試しを用意するなど)
オファーを変えるとCVRが大きく動くことがあります。ただし、ハードルを下げすぎると、その先の成約率が落ちることもあるため、成約までの数字を合わせて見ます。
4. ファーストビューで「自分ごと」にする
ファーストビューは、多くの人が最初に見て、読み進めるかを決める場所です。誰のための何なのか、どんな変化が得られるのかを、一目でわかる形にします。
5. 不安を先回りして解消する
申し込みの直前には、「本当に効果があるのか」「しつこく営業されないか」「料金はいくらか」といった不安が生まれます。よくある質問、料金の目安、申し込み後の流れを、CTAの近くに置いておきましょう。
6. 証拠を示す
実績や導入企業、お客様の声、メディア掲載など、第三者から見た裏付けは、申し込みの後押しになります。数字や事例を載せるときは、事実で根拠を示せるものに限ります。
7. CTAの位置と文言を見直す
CTAボタンは、ページの最後だけでなく、気持ちが高まる場所に複数置きます。文言は「送信」ではなく「無料で資料を受け取る」のように、押すと何が得られるかがわかる形にします。
8. フォームの項目を減らす
フォームは、申し込みの最後の関門です。必須項目を絞る、入力の補助を入れる、エラーをその場で示すといった改善で、完了率が上がることがあります。
9. 表示速度を上げる
画像の容量が大きいLPは、特にスマホで表示に時間がかかり、表示される前に離れる人が増えます。画像の圧縮や、不要なスクリプトの削除を検討しましょう。
10. スマホでの見え方を確かめる
SNS広告から来る人の多くはスマホで見ています。文字が小さすぎないか、ボタンが押しやすいか、表が横にはみ出していないかを、実機で確認します。
11. 申し込みの手段を増やす
フォームだけでなく、電話やLINEでの問い合わせを選べるようにすると、フォームの入力が負担な人も申し込みやすくなります。LINEを受け皿にする場合は、友だち追加のあとの反応も見ないと、LPのCVRが上がっても成約につながっているかがわかりません。あいさつメッセージで広告やLPの約束が続いているかも確かめましょう。
12. 細部を調整する
ボタンの色、見出しの言い回し、画像の差し替えなどの細部は、上の打ち手が整ってから検証します。細部の変更は効果が小さいことが多く、判断に必要な件数も多くなります。
04成果の種類別・CVR改善で優先したいポイント
同じCVRの改善でも、成果の種類によって効きやすい打ち手が違います。
| 成果の種類 | 離脱が起きやすい場所 | 優先したい打ち手 |
|---|---|---|
| EC・物販の購入 | カート、決済手段の選択、送料の表示 | 送料・合計金額の早めの表示、決済手段の追加、購入までの手順を減らす |
| 定期購入・サブスク | 継続条件の確認、解約方法の不安 | 継続の条件と解約方法をわかりやすく示す |
| 資料請求・問い合わせ | フォーム、営業されることへの不安 | 項目の削減、申し込み後の流れの明示 |
| 無料相談・来店予約 | 日時の選択、相談内容の入力 | 予約カレンダーの埋め込み、相談内容を選択式にする |
| 求人への応募 | 応募条件の確認、応募の手間 | 仕事内容と条件の具体化、カジュアル面談などの入口を用意する |
特に定期購入では、継続の条件がわかりにくいと、申し込み後のトラブルにつながります。条件は申し込みの直前にもはっきり表示し、誤解を生まない表現にしておきましょう。
05CVR改善を進める手順
1. 現状の数字を記録する
CVRだけでなく、スクロール率、CTAのクリック率、フォームの完了率を、広告・媒体ごとに記録します。改善の前後を比べるための土台です。
2. 仮説を1つに絞る
診断表をもとに、「ファーストビューで離脱が多いのは、広告の訴求とずれているから」のように、原因と打ち手を1つずつ組にします。
3. ABテストで比べる
一度に複数の要素を変えると、何が効いたのかがわかりません。変える要素は1つにし、十分な件数がたまるまで判断を待ちます。
4. 結果を記録して次につなげる
勝った案だけでなく、負けた案とその理由も残しておくと、次の広告やLPの制作に生かせます。
06CVR改善でよくある失敗
- デザインから直す:見た目を整えても、訴求やオファーがずれていればCVRは変わらない
- 件数が少ないうちに判断する:数件の差で「勝ち」を決めると、偶然に左右される
- 一度に全部変える:何が効いたのかがわからず、次に生かせない
- CVRだけを見る:ハードルを下げてCVRが上がっても、成約率が下がれば意味がない
- 広告側とLP側で担当が分かれ、話が通じない:広告の訴求を知らずにLPを直すと、ズレが広がる
最後の失敗は、広告とLPを同じ人が見られる会社なら起きにくいものです。その場合、訴求をそろえる作業やCTAの文言の見直しは、社内で十分に進められます。担当や依頼先が分かれている場合は、広告の訴求一覧とLPの変更履歴を1か所にまとめ、誰が見ても同じ情報を確かめられるようにしておくと、ズレを減らせます。
07よくある質問
CVRは何%を目指せばいいですか?
一律の基準はありません。まずは自社の今の数字を正しく測り、そこから少しずつ上げていくのが現実的です。目標は、CPAの目標とCPCから逆算して決めると、根拠のある数字になります。
LPを作り直すべきか、部分的に直すべきか、どう判断しますか?
広告の訴求とLP全体の方向が大きくずれている場合や、ターゲットが変わった場合は、作り直しを検討します。それ以外は、診断表で見つけたボトルネックを1つずつ直すほうが、効果を確かめながら進められます。
CVRが上がったのに、売上が増えません。なぜですか?
オファーのハードルを下げたことで、申し込みの質が下がっている可能性があります。申し込みのあとの商談化率や成約率、購入単価もあわせて確認してください。
08まとめ
- CVRは「成果 ÷ クリック(訪問)」。CPAを大きく左右し、自社の手で動かしやすい指標
- 改善の前に、LPのどこで人が落ちているかを数字で切り分ける
- 効果が大きいのは、広告とLPのズレの解消、届ける相手、オファーの見直し
- デザインや細部の調整は、大きな打ち手が整ってから検証する
- CVRだけでなく、その先の成約率や売上まで合わせて評価する
CVRは、広告とLPの両方にまたがる指標です。Lic.では、広告のクリエイティブとLPを一続きで設計し、入口から申し込みまでのズレをなくすことを大切にしています。
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