LP制作の費用相場はいくら?金額を左右する7つの要素と見積もりの読み方

目次
LP制作の費用相場は、公開されている発注データの中央値で見ると30万〜40万円ほどです。ただし同じ「LP1ページ」でも、頼む範囲によって金額は10倍ほど開くことがあり、10万円と100万円の見積もりが並ぶと、相場の数字だけでは判断がつきにくくなります。
発注データから見た相場、金額を左右する要素、見積書の読み方、予算の決め方を順に整理しました。LP制作費は「ページの長さ」ではなく「どこからどこまでを頼むか」で決まるため、比べるべきは総額ではなく作業範囲です。
01LP制作の費用相場:発注データで見る平均と中央値
LP制作の費用について、発注の実データをもとにした調査がいくつか公開されています。代表的な2つを見てみます。
| 調査 | 対象 | 平均 | 中央値 |
|---|---|---|---|
| Web幹事(ユーティル) | 2022年1月〜2023年12月に同サービス経由で発注された新規LP制作166件 | 55.4万円 | 40.0万円 |
| PRONIアイミツ | 2020年1月〜2025年9月の同社取引データ | 40万円 | 30万円 |
Web幹事の調査では、60万円以内で発注した人が約7割を占めていました。平均が中央値より高いのは、一部の高額案件が平均を引き上げているためです。「ふつうのLPはいくらか」を知りたいときは、中央値の30万〜40万円あたりを目安にするのが実用的です。
同じ調査では業界による差も出ており、情報処理・SIerサービスなどBtoBの案件の平均は79.8万円と、全体平均より高くなっていました。説明する内容が多い商材ほど、構成や原稿づくりに手間がかかるためと考えられます。
価格帯ごとに「何が含まれるか」
PRONIアイミツは、価格帯ごとにおおむね次のような違いがあると整理しています。
| 価格帯 | 主な中身 | 制作期間の目安 |
|---|---|---|
| 1万〜10万円 | デザインと実装のみ。構成や原稿は自社で用意 | 1週間〜1か月 |
| 10万〜30万円 | オリジナルデザイン。構成や原稿は自社で用意 | 2週間〜1か月半 |
| 30万〜60万円 | 競合調査をふまえた設計。広告からの集客を前提にする | 1か月〜2か月 |
| 60万〜100万円 | 要件定義・情報設計から対応。公開後の更新も想定 | 1か月半〜3か月 |
この表からわかるのは、価格が上がるほど「デザインの凝り具合」よりも「上流の設計を誰がやるか」が変わっていくということです。10万円台の見積もりと50万円の見積もりの差は、多くの場合、構成と原稿を制作側が考えるかどうかの差です。
02見積もりの金額を左右する7つの要素
LP制作の見積もりは、次の7つの要素の組み合わせでほぼ決まります。見積書の項目名は会社ごとに違いますが、中身はこのどれかに当たります。
1. 企画・構成(設計)
誰に、何を、どの順番で伝えるかを決める工程です。ターゲットの整理、競合LPの調査、構成案の作成が含まれます。成果に最も影響する工程でありながら、安い見積もりでは省かれていることが多い項目です。
2. 原稿(コピーライティング)
キャッチコピーから本文、FAQまでの文章です。自社で書くか、制作側に頼むかで金額が大きく変わります。商品をいちばん知っているのは自社ですが、読み手目線の文章にするのは慣れが要ります。
3. デザイン
テンプレートを使うか、オリジナルで作るかで差が出ます。オリジナルでも、図解やイラストの点数、装飾の多さで工数は変わります。
4. 素材(写真・イラスト・動画)
素材を自社で用意するか、ストック素材を購入するか、撮影するかで費用が変わります。撮影が入る場合はカメラマンやモデル、スタジオの費用が別に乗ることがあります。
5. コーディング・実装
デザインをWebページとして組み上げる工程です。スマートフォンとPCの両対応、アニメーション、フォームの組み込みなどで工数が増えます。
6. 計測・フォームまわり
広告のコンバージョン計測タグ、アクセス解析、入力フォーム、サンクスページの設置です。広告で集客するLPでは欠かせませんが、見積もりに含まれているかは会社によってまちまちです。
7. 公開後の運用・改修
サーバーやドメインの管理、公開後の修正、ABテスト用のパターン追加などです。月額で契約する形もあれば、都度見積もりの形もあります。
03LP制作の依頼先ごとの違いと費用の目安
依頼先は大きく、フリーランス、中小規模の制作会社、大手の制作会社、広告運用とセットで請け負う会社に分かれます。金額の目安だけでなく、どこまで任せられるかが違います。
| 依頼先 | 向いている場面 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| フリーランス | 構成と原稿を自社で用意でき、形にする部分だけ頼みたい | 対応範囲が人によって大きく違う。急な不在時の体制 |
| 中小規模の制作会社 | 構成から相談しながら作りたい | 得意な業界や、広告運用への理解の深さに差がある |
| 大手の制作会社 | 社内の関係者が多く、進行管理やセキュリティ要件も重い | 小さな修正でも時間と費用がかかりやすい |
| 広告運用とセットの会社 | 広告からの成果まで含めて改善したい | LP単体の見積もりに見えないコストがないか確認 |
PRONIアイミツの整理では、フリーランスは1万〜30万円程度、中小規模の制作会社は30万〜100万円程度が目安とされています。ただし、依頼先の種類よりも、前述の7要素のどれが含まれるかのほうが金額への影響は大きいと考えてください。
構成と原稿を書ける人が社内にいて、LPの役割もはっきりしているなら、形にする部分だけを外に頼めば十分な場面もあります。一方、広告の訴求がまだ固まっておらず、公開後も文言を直しながら進めるLPなら、制作費だけでなく、広告の数字を見て修正を決める手間や、修正のたびにかかる費用まで含めて比べると、判断がずれにくくなります。
04見積書を受け取ったら確認したいチェックリスト
複数社から見積もりを取ると、総額だけで比べたくなります。ですが、含まれる範囲がそろっていない見積もりを総額で比べても、正しい判断はできません。次の項目を1社ずつ確認し、空欄を問い合わせてから比べるのがおすすめです。
- 構成案(ワイヤーフレーム)の作成は含まれているか
- 原稿は誰が書くか。制作側が書く場合、何文字程度まで含まれるか
- 写真・イラストの費用は含まれているか。ストック素材の購入費は誰が持つか
- デザイン案は何案出るか。修正は何回まで含まれるか
- スマートフォン表示の確認範囲(どの端末・ブラウザで確認するか)
- 入力フォーム、サンクスページ、計測タグの設置は含まれるか
- サーバー・ドメインは誰の名義で、費用はどちらが持つか
- 公開後の修正は何日以内・何回まで無料か。それ以降の単価はいくらか
- 納品されるデータは何か(デザインデータ、HTML一式など)。著作権の扱いはどうなるか
- 追加費用が発生する条件が明記されているか
特に見落とされやすいのが「修正回数」と「納品データ」です。修正回数の上限を超えた分が追加料金になる契約は珍しくありません。また、デザインデータやHTML一式が納品されない契約だと、あとで別の会社に改修を頼めず、結果的に割高になることがあります。
05LP制作の予算は広告費と回収から逆算する
相場表は参考になりますが、自社にとって妥当な金額は、そのLPがどれだけの売上を運んでくるかで変わります。おすすめは、次の順番で逆算する方法です。
ステップ1. 1件の成果の価値を出す
1件の申し込みや購入が、平均していくらの粗利につながるかを出します。BtoBなら、問い合わせから受注に至る割合と、1件の受注あたりの粗利から計算します。
ステップ2. LPで改善できる幅を見積もる
いまのLPの申し込み率(CVR)と、広告から来る月間の訪問数を確認します。仮に申し込み率が少し上がったときに、月に何件増えるかを計算します。
ステップ3. 何か月で回収したいかを決める
増える件数 × 1件の価値 × 回収したい月数 が、LP制作にかけてよい金額の上限の目安になります。
計算例を置いてみます。数字はあくまで説明用の仮のものです。
| 項目 | 仮の値 |
|---|---|
| 広告からの月間訪問数 | 3,000 |
| 申し込み率の改善幅(仮定) | 1.0% → 1.5% |
| 月に増える申し込み | 15件 |
| 1件あたりの粗利 | 2万円 |
| 月に増える粗利 | 30万円 |
この仮定なら、50万円の制作費でも2か月ほどで回収できる計算になります。逆に、広告からの訪問が月に数百しかない段階では、高額なLPを作っても回収に時間がかかります。その場合は、まず簡易的なLPで広告を回し、反応を見てから作り込むほうが合理的です。
06LP制作の費用を抑えたいときのコツ
予算が限られているときに削ってよい部分と、削らないほうがよい部分があります。
| 削ってもよい部分 | 削らないほうがよい部分 |
|---|---|
| 凝ったアニメーションや装飾 | 構成(誰に何をどの順で伝えるか) |
| 撮り下ろし写真(手元の写真やストック素材で代用) | ファーストビューのコピー |
| PC版の細かな作り込み(スマホ流入が中心なら) | 計測タグとフォームの動作確認 |
| 大量のページ・パターン | 公開後に1回は直せる余地 |
費用を抑える方法として、ほかに次のようなものがあります。
- 構成と原稿を社内で用意する:制作側の工数がいちばん大きく減る部分です。ただし、自社目線の文章になりやすいので、第三者に一度読んでもらいましょう
- 素材を先にそろえる:写真、ロゴ、実績の数字、お客様の声などを最初に渡すと、進行が止まらず、追加の調整費も発生しにくくなります
- ノーコードツールで作る:公開後に自社で文言を直せるため、小さな修正のたびに費用がかかる状態を避けられます
- 最初から完璧を目指さない:まずは必要なブロックだけで公開し、数字を見てから足すほうが、結果的にむだな作り込みが減ります
07LP制作を安さだけで選ぶと起きやすい失敗
| 失敗 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 構成なしで発注した | 見た目は整ったが、誰向けかわからないページになる | 構成案の作成が範囲に入っているか確認する |
| 修正回数を確認しなかった | 追加料金がかさみ、結局高くつく | 修正回数と追加単価を見積もり段階で確認する |
| 計測タグが入っていなかった | 広告の成果が測れず、改善できない | 公開前に計測の動作確認まで依頼する |
| データが納品されなかった | 改修のたびに同じ会社に頼むしかない | 納品物と著作権の扱いを契約書で確認する |
| 公開後に放置した | 広告と合わないまま費用だけが続く | 公開後の改修の予算を最初に取っておく |
LPの出来だけを見て発注先を決めると、もう1つ見落としが出ます。広告で約束した内容とファーストビューがずれていたり、申し込み後のLINEやメールの案内が途切れていたりすると、LPを作り直しても数字が変わらないことがあります。見積もりを頼む前に、広告から申し込み後までの流れを1枚に書き出しておくと、LPに任せる役割と必要な制作範囲を絞りやすくなります。
08よくある質問
Q. 月額制のLP制作サービスは得ですか
初期費用を抑えられる一方、契約期間の縛りや、解約後にLPが使えなくなる条件があることもあります。総額で比べるときは、契約期間全体の支払額と、解約後に何が手元に残るかを確認してください。
Q. LPの制作費は、広告費とどちらを優先すべきですか
広告からの訪問が少ないうちは、LPを作り込んでも効果を確かめにくいため、広告費を確保して数字を集めることを優先する考え方があります。訪問がある程度たまり、どこで離脱しているかが見えてきたら、LPへの投資の効果が出やすくなります。
Q. 見積もりは何社から取ればよいですか
比べやすさを考えると、2〜3社が現実的です。大切なのは数より、同じ条件を伝えることです。目的、ターゲット、必要な範囲、素材の有無、希望の公開日を1枚にまとめて渡すと、見積もりの前提がそろいます。
09まとめ
- 公開データでは、LP制作費の中央値は30万〜40万円ほど。平均は一部の高額案件で引き上げられている
- 金額の差は、構成・原稿・素材・計測など「どこまで頼むか」でほぼ決まる
- 見積もりは総額ではなく、作業範囲・修正回数・納品データをそろえて比べる
- 予算は、広告からの訪問数と1件の価値から、回収できる額を逆算して決める
- 削るなら装飾や撮影から。構成とファーストビュー、計測は削らない
Lic.では、広告運用とLP制作を一続きで考えることを大切にしています。LPにいくらかけるかは、そのページが広告からどれだけの成果を運ぶかとセットで決めると、判断がぶれにくくなります。
広告のクリックはあるのに、申し込みが増えない?
広告運用を前提に、離脱防止の設計までふくめたLPや、配信用の広告クリエイティブを制作します。公開後も、配信データをもとに改善を続けます。
- 離脱防止まで考えたLP制作
- 配信用の広告クリエイティブ制作
- 配信データをもとにした継続的な改善
まだ具体的に決まっていない段階のご相談も歓迎です。
参考
- Web担当者Forum「LP(ランディングページ)制作の費用相場はいくら? 約7割の人が『60万円以内』で発注【ユーティル調べ】」 https://webtan.impress.co.jp/n/2024/07/05/47298
- PRONIアイミツ「LP制作の費用相場を当社取引データで解説」 https://imitsu.jp/cost/hp-design/article/landing





