無料配布中 資料一覧
無料で相談するお役立ち資料
すべての記事このメディアについてLic. 公式サイト

サードパーティCookie規制とは?広告への影響と今やるべき3つの対策

サードパーティCookie規制とは?広告への影響と今やるべき3つの対策
目次
  1. 01サードパーティCookieとは
  2. 02サードパーティCookie規制と各社の方針のこれまでの経緯
  3. 03Cookie規制は広告のどこに影響するのか
  4. 04Cookie規制に向けて今やるべき対策(優先度つき)
  5. 05やってはいけない対応
  6. 06自社の状況を確認するチェックリスト
  7. 07よくある質問
  8. 08まとめ

サードパーティCookie規制は、Chromeでの廃止が撤回されたあとも広告に影響しています。ChromeのサードパーティCookieは当面残ることになりましたが、SafariやiPhoneのアプリでは何年も前から制限がかかり、広告の計測はすでに欠けているためです。日本の法律でも、Cookieなどを外部に送る際のルールが整えられました。

基本と経緯、広告のどこに影響が出るのかを押さえたうえで、中小企業がいま取り組むべき対策を優先度つきで示します。やるべきことは、媒体のサーバー連携(コンバージョンAPIなど)を入れる、自社で持てるデータを増やす、1つの数字に頼らない評価の仕組みにする、の3つです。

01サードパーティCookieとは

Cookieは、Webサイトがブラウザに保存する小さなデータです。ログイン状態やカートの中身を覚えておくために使われます。

ファーストパーティとサードパーティの違い

種類発行元主な用途規制の影響
ファーストパーティCookieいま見ているサイト自身ログイン保持、カート、自社サイトのアクセス解析比較的受けにくい(期間の制限などはある)
サードパーティCookie見ているサイトとは別のドメイン(広告配信会社など)サイトをまたいだ行動の追跡、リターゲティング、広告の成果計測強く受ける

サードパーティCookieを使うと、Aというサイトを見た人が、別のBというサイトに移っても同じ人だと判別できます。これがリターゲティング広告や、広告を見た人が後で購入したかどうかの計測を支えてきました。プライバシーの観点で問題視されてきたのも、この「サイトをまたいだ追跡」の部分です。

02サードパーティCookie規制と各社の方針のこれまでの経緯

「Cookie規制」とひとまとめに語られますが、実際にはブラウザ各社の方針、スマホOSの方針、各国の法律という3つの流れがあります。

ブラウザ・OSの動き

  • Safari(Apple):2020年3月、iOS 13.4・macOS 10.15.4などのSafariで、サードパーティCookieを標準ですべてブロックする仕組みが導入された
  • iPhoneのアプリ(Apple):iOS 14.5以降、アプリがほかの会社のアプリやサイトをまたいでユーザーを追跡するには、ユーザーの許可を得る仕組み(App Tracking Transparency)が必要になった
  • Firefox(Mozilla):2022年6月、サイトごとにCookieを分けて保存する「Total Cookie Protection」をデスクトップ版の全ユーザーに標準で有効にした
  • Chrome(Google):サードパーティCookieの段階的廃止を発表し、延期を重ねたのち、2024年7月に方針を転換。2025年4月には、サードパーティCookieの扱いを現行の設定方式のまま維持し、新たな選択画面も導入しないと発表した。さらに2025年10月、代替技術として進めていたプライバシーサンドボックスの多くの技術を、普及が進まなかったことなどを理由に終了すると発表した

つまり、Chromeでは「廃止されなかった」一方で、SafariとiPhoneアプリではすでに追跡が大きく制限されています。Statcounterの2026年10月の集計では、日本のモバイル端末からのWebアクセスに占めるiOSの割合は53.8%で、世界全体の27.61%より高くなっています。MMD研究所の2026年8月の調査では、メインで使うスマートフォンはiPhoneが45.6%、Androidが54.1%でした。調べ方で順位は変わりますが、日本ではiPhoneの利用者の割合が大きいので、この影響は小さくありません。

日本の法律の動き

  • 個人情報保護法の改正(2022年4月施行):Cookieなどの「個人関連情報」を、提供先が個人データとして取得することが想定される場合、提供元は本人の同意が得られていることを確認する義務が設けられた
  • 電気通信事業法の外部送信規律(2023年6月16日施行):Webサイトやアプリが、タグなどを使って利用者の情報を外部(広告配信会社や解析ツールなど)に送信させる場合、送信される情報の内容や送信先などを通知・公表することが求められるようになった

外部送信規律の対象になるかどうかは、事業の内容によって変わります。自社が対象か、どこまでの対応が必要かは、総務省の資料や専門家の確認を経て判断してください。

03Cookie規制は広告のどこに影響するのか

規制の影響は、広告運用の4つの場面に出ます。

場面起きること体感としての変化
成果の計測広告を見た・クリックした人が、後で成果に至ったかを結びつけにくくなる管理画面のCV数が実態より少なく出る
配信の最適化成果データが減ると、媒体のAIが「どんな人が成果に至るか」を学習しにくくなるCPAが不安定になる、学習が終わりにくい
リターゲティングサイト訪問者のリストがたまりにくく、保持期間も短くなるリストが小さく、配信量が出ない
効果の比較媒体ごとに欠け方が違うため、単純な比較がしにくくなる媒体間で数字の信頼度に差が出る

「CVが減った」は、本当に減ったとは限らない

計測の欠けで特に厄介なのは、成果そのものが減ったのか、数えられなくなっただけなのかが見分けにくいことです。管理画面のCV数だけを見て「この広告は効いていない」と止めてしまうと、実際には成果を生んでいた広告を切ることになりかねません。

SNS広告への影響は「アプリ内」で起きやすい

Meta、TikTok、Xなどの広告は、多くの場合スマホアプリの中で表示され、クリックするとアプリ内のブラウザでLPが開きます。iPhoneでは、アプリの追跡許可を得られなかった人の行動が媒体に戻りにくくなるため、SNS広告はとくに計測の欠けを受けやすい媒体です。

04Cookie規制に向けて今やるべき対策(優先度つき)

対策は数多くありますが、中小企業が取り組みやすい順に並べると次のとおりです。

優先度対策目的手間
高媒体のサーバー連携(Meta・TikTok・XのコンバージョンAPI、Google広告の拡張コンバージョンなど)を入れるブラウザを通さずに成果を媒体へ返し、計測の欠けを補う中(ツール連携で簡単になることも多い)
高自社ドメインでの計測を整える(GA4、UTMの統一)媒体に頼らず、自社の物差しで成果を見る小
高プライバシーポリシーと外部送信の公表内容を見直す法令への対応と、利用者の信頼の確保小〜中
中問い合わせ・会員登録・LINE友だちなど、自社で持てる接点を増やすCookieに頼らないリターゲティングや再接触の手段を持つ中
中顧客リストを使ったターゲティングを試す既存顧客の除外や、似た人への配信に使う中(同意と取り扱いのルールが前提)
中評価の物差しを複数持つ(媒体の数字、GA4、社内の実数)1つの数字の欠けで判断を誤らない小
低広告を止めた期間・地域との比較で増分を確かめる広告が本当に成果を上乗せしているかを確認する大(一定の予算規模が必要)

1. コンバージョンAPIなどのサーバー連携を最優先で入れる

コンバージョンAPIは、問い合わせや購入の情報を、ブラウザのタグではなく自社のサーバーやツールから媒体に直接送る仕組みです。ブラウザの制限を受けにくいため、タグだけの計測に比べて成果の取りこぼしを減らせます。

ECのカートシステムや予約システム、フォームツールの中には、設定画面から媒体と連携できるものもあります。開発が必要だと思い込まず、まず使っているツールの連携機能を確認しましょう。設定画面で連携できるなら自社で十分に進められます。複数のシステムをつなぐ開発が必要な場合は、社内に担当できる人がいるかを確かめてから進め方を決めましょう。

2. 自社で持てる接点を増やす

サードパーティCookieは他社のデータに頼る仕組みでした。これからは、資料請求や会員登録、LINE公式アカウントの友だち追加など、本人の同意のうえで自社が直接つながれる接点の価値が上がります。広告で「いきなり購入」だけを狙うのではなく、まず接点をつくり、そこから育てる導線を持っておくと、計測の変化に左右されにくくなります。

ただし、接点を増やすと見る場所も増えます。広告の数字は媒体の管理画面、LPの数字は解析ツール、友だち追加後の反応はLINEの管理画面と分かれるため、どの広告から来た人が成約したのかが追いにくくなります。導線を作る段階で、流入元をどこに残すかを決めておくと、後から切り分けられます。

3. 計測が欠けている前提で判断する

サーバー連携を入れても、すべての成果を数えられるとは限りません。媒体の管理画面のCV数、GA4のキーイベント数、社内で把握している問い合わせや売上の実数を並べ、その比率を見ながら判断する習慣をつけましょう。比率が安定していれば、媒体の数字が少なめに出ていても、傾向での判断は十分にできます。この比率は、LPのフォームやタグ、LINEの導線を変えるとずれることがあります。変更した日を記録しておくと、数字の変化が成果の変化なのか計測の変化なのかを見分けやすくなります。

05やってはいけない対応

  • 「Chromeは残るから大丈夫」と何もしない:Safari・iPhoneアプリの欠けはすでに起きている
  • 同意を得ずに顧客リストをアップロードする:個人情報の取り扱いとして問題になる。利用目的の明示と社内ルールを先に整える
  • 計測タグを増やし続ける:同じ成果を複数のタグで二重に数え、かえって数字がぶれる。何をどのタグで数えるかを一覧にしておく
  • 管理画面のCV数だけで広告を止める:数えられていない成果を見落とす。実数との比率で判断する

06自社の状況を確認するチェックリスト

  • 利用中の広告媒体それぞれで、ブラウザのタグに加えてサーバー連携が設定されているか
  • 媒体の管理画面で、イベントの計測品質やマッチングの状況を確認しているか
  • GA4で、広告ごとに命名ルールどおりのUTMが付いているか
  • プライバシーポリシーに、広告や解析のために情報を外部へ送信していることが書かれているか
  • 外部送信規律の対象かどうかを確認し、必要な公表を行っているか
  • 問い合わせ・会員登録・LINEなど、自社が直接つながれる接点を持っているか
  • 媒体の数字・GA4・社内の実数を並べた表を、定期的に更新しているか

07よくある質問

Chromeの廃止撤回で、もう対策は不要になったのでは?

ChromeでサードパーティCookieが当面使える状態は続きますが、Safari、iPhoneのアプリ、Firefoxなどではすでに制限が入っています。とくにスマホ中心のSNS広告では影響が大きいため、対策の必要性は変わっていません。

リターゲティング広告はもう使えないのですか?

使えなくなったわけではありません。媒体内で動画を見た人や投稿に反応した人のリスト、顧客リスト、サーバー連携で返したイベントなど、サードパーティCookieに頼らないリストもあります。ただし、サイト訪問者のリストは以前より小さくなりやすいため、規模を前提にした計画は見直しが必要です。

小さな会社でも外部送信規律への対応が必要ですか?

対象かどうかは会社の規模ではなく、提供しているサービスの内容で決まります。自社のサイトやアプリが対象になるかは、総務省が公開している資料で確認し、判断に迷う場合は専門家に相談してください。対象外の場合でも、外部送信の内容をプライバシーポリシーなどで説明しておくことは、利用者の信頼につながります。

08まとめ

  • サードパーティCookieは、サイトをまたいだ追跡・リターゲティング・成果計測を支えてきた
  • Chromeは廃止を撤回したが、SafariやiPhoneアプリ、Firefoxではすでに制限がかかっている
  • 日本でも、個人関連情報の同意確認や外部送信規律など、Cookieまわりのルールが整えられた
  • 影響は、成果の計測・配信の最適化・リターゲティング・効果の比較に出る
  • 対策は、サーバー連携、自社で持てる接点づくり、複数の物差しでの判断から始める

Cookieをめぐる状況は今後も変わる可能性がありますが、「計測は欠ける前提で、自社の物差しを持つ」という方針はぶれません。Lic.では、SNS広告の運用とあわせて、広告からLP、LINEまでの導線と計測をひとつながりで設計することを大切にしています。

Work with Lic.

Web広告の成果、伸び悩んでいませんか?

Xを中心としたSNS広告の運用を、戦略設計から配信・改善、LINEでのフォローまで一貫してお手伝いします。

  • Xを中心に、Instagram・TikTokなどのSNS広告運用
  • 広告〜成約までの導線設計
  • LINE公式アカウントの構築とリスト管理

まだ具体的に決まっていない段階のご相談も歓迎です。

参考

Lic. 編集部Lic. Journal Editorial

株式会社Lic.の編集部。Web広告・デザインの現場から記事を届けます。

編集方針
DownloadFree Sheets チェックリストや構成シートなど、現場で使える資料を無料で配布しています。お役立ち資料を見る ConsultTalk with Lic. Web広告・デザインのご相談は無料です。無料で相談する