類似オーディエンスとは?仕組みと成果が出るソースの選び方

目次
類似オーディエンスは、すでに自社と接点のある人に「似た人」を媒体が探してくれる機能で、新規獲得に役立ちます。成果は設定の細かさより「何に似せるか(ソースの質)」でほとんど決まるため、作ってみたものの良くなったのかわからないときは、まずソースを見直すのが近道です。以下では仕組み、MetaとGoogle広告での仕様、ソースの選び方、規模の決め方、最近の自動ターゲティングとの関係、よくある失敗を順に説明します。
01類似オーディエンスとは?既存のお客様に似た人を探す機能
類似オーディエンスは、自社が持っている顧客リストやサイト訪問者などのデータ(ソース)をもとに、媒体がそれに似た特徴を持つ人を探し、配信の対象にする機能です。媒体によって「類似オーディエンス」「類似セグメント」「類似拡張」など呼び方が異なりますが、考え方は同じです。
カスタムオーディエンスとの違い
| 種類 | 届く相手 | 主な使い道 |
|---|---|---|
| カスタムオーディエンス | ソースに含まれる本人(サイト訪問者、顧客リストの人など) | リターゲティング、既存顧客への案内、除外 |
| 類似オーディエンス | ソースの人に似た、まだ接点のない人 | 新規獲得 |
カスタムオーディエンスは「すでに知っている人」に、類似オーディエンスは「まだ知らないけれど、お客様になりそうな人」に届ける機能です。類似オーディエンスを作るには、もとになるカスタムオーディエンスが必要です。
02MetaとGoogle広告の類似オーディエンスの仕様
ここでは、MetaとGoogle広告の公式の開発者向けドキュメントで確認できる内容を整理します。仕様は変わることがあるため、設定の前に管理画面や公式ヘルプで最新の内容を確認してください。
Meta(Facebook・Instagram)
- ソースの人数:もとになるオーディエンスには、少なくとも100人が必要とされています。コンバージョンをもとにする場合は、100件以上のユニークなコンバージョンが必要で、200件以上が推奨されています
- 規模の指定:配信したい国の人口に対する割合で指定します。1%がもっともソースに近く、割合を大きくするほど届く人数は増え、似ている度合いは下がります
- 作成にかかる時間:作成から反映までに、1〜6時間ほどかかることがあるとされています
- 更新:広告セットで使われている類似オーディエンスは、3日ごとに更新されるとされています
Google広告
- 使えるキャンペーン:類似セグメントは、デマンド ジェネレーション キャンペーンで使う機能とされています
- ソースの人数:もとになるリストの合計に、一致するアクティブなユーザーが100人以上含まれている必要があります
- 規模の指定:「狭い」「バランス」「広い」の3段階から選びます
- 更新:1〜2日ごとに更新され、キャンペーン開始の2〜3日前に作成しておくことが推奨されています
03類似オーディエンスの成果を左右する「ソースの質」
類似オーディエンスは、ソースの人に似た人を探します。つまり、ソースに含まれる人の質が、そのまま届く人の質になります。
ソースの候補を質の高い順に整理
| 順位の目安 | ソース | 特徴 |
|---|---|---|
| 高い | 高額購入者・リピーター・長く続いている顧客 | 「理想のお客様」に近い。人数は少なくなりがち |
| ↑ | 購入者・成約者全体 | 成果に至った人。件数がたまれば使いやすい |
| ↑ | 申し込み・問い合わせをした人 | 成約しなかった人も含む |
| ↓ | 申し込みフォームまで進んだ人、価格ページを見た人 | 関心は高いが、成果には至っていない |
| ↓ | サイト訪問者全体 | 人数は多いが、目的のない訪問も含む |
| 低い | 動画を少しだけ見た人、SNSで反応した人全体 | 集めやすいが、成果とのつながりは弱い |
上に行くほど質は高く、人数は少なくなります。ソースは「質」と「人数」のバランスで選びます。
ソース選びのポイント
- 成果の近くにいる人を選ぶ:サイト訪問者全体より、購入者や成約者のほうが、似た人も成果に近くなりやすい
- 最近のデータを使う:何年も前の顧客リストより、直近の顧客のほうが今の商品やサービスに合った人に似せられる
- ノイズを除く:社内の関係者、テストで申し込んだ人、キャンセルした人は、ソースから外す
- 目的ごとに分ける:商品が複数ある場合は、商品ごとの購入者でソースを分けると、それぞれに合った人を探せる
ソースを成約者に寄せるには、申し込みのあとに誰が成約したかを記録しておく必要があります。フォーム、LINE、営業の記録が別々に管理されていると、成約者だけのリストを作る作業が手作業になり、更新が止まりやすくなります。リストを誰がいつ更新するかを決めておくことが、設定そのものと同じくらい大切です。
顧客リストを使うときの注意
顧客リストをソースに使う場合は、メールアドレスや電話番号などの個人情報を扱います。プライバシーポリシーでの利用目的の明示など、社内のルールと法令に沿っているかを事前に確認してください。媒体へのアップロード時にはデータがハッシュ化されて照合されますが、元のリストの管理には注意が必要です。
04類似オーディエンスの規模(割合)の決め方
Metaでは、類似オーディエンスの規模を国の人口に対する割合で指定します。
| 規模 | 特徴 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 小さい(1%前後) | ソースにもっとも近い人。人数は少ない | まず試すとき、予算が少ないとき |
| 中くらい | 似ている度合いと人数のバランス | 1%で成果が出て、配信量を増やしたいとき |
| 大きい | 人数は多いが、似ている度合いは下がる | 予算が大きい、認知も兼ねたいとき |
最初は小さい規模から試し、成果が確認できたら段階的に広げるのが一般的な進め方です。1%で配信量が足りなくなったら、規模を広げた類似オーディエンスを別の広告セットで試し、成果を比べます。
05類似オーディエンスと自動ターゲティングの関係
最近の媒体は、機械学習で配信先を自動的に広げる仕組みが中心になっています。Metaでは、類似オーディエンスやカスタムオーディエンスを「配信先を探すための手がかり」として扱い、成果が見込める場合はその外にも広げて配信する設定が用意されています。
この場合、類似オーディエンスは「この範囲にだけ配信する」という厳密な条件ではなく、「こういう人を探してほしい」というヒントとして働きます。
- 自動で広げる設定を使う場合:類似オーディエンスは、媒体に良いお客様の特徴を教える手がかりになる
- 範囲を厳密に指定したい場合:設定によって、自動で広げない形にできることがある
どちらが良いかは、商材や予算によって変わります。両方を試して、CPAや成果の質で比べるのが確実です。設定の名称や動きは変わることがあるため、管理画面の表示を確認しながら進めてください。
06類似オーディエンスのよくある失敗と対策
| よくある失敗 | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
| サイト訪問者全体をソースにする | 目的のない訪問者に似た人まで集まり、成果が出にくい | 購入者・成約者など、成果に近い人をソースにする |
| 最低人数ぎりぎりで作る | 特徴がつかみにくく、精度が上がらない | 人数がたまるまで、ほかのターゲティングと並行して待つ |
| 既存顧客を除外していない | すでにお客様の人に新規向けの広告が届く | 購入者・既存顧客のカスタムオーディエンスを除外する |
| ソースを作ったまま放置する | 古い顧客の特徴に似せ続ける | 顧客リストは定期的に更新する |
| 規模の違う類似を同時に重ねる | 同じ人が複数の広告セットに入り、配信が競合する | 規模ごとに分けて比べるか、まとめて1つにする |
| 類似オーディエンスだけで判断する | クリエイティブが合っていないのに、ターゲティングのせいにする | 同じクリエイティブで比べて評価する |
ソースや規模を変えても成果が動かないときは、届く相手以外も確かめます。類似オーディエンスで届くのは、まだ自社を知らない人です。広告やLPの説明が既存顧客向けのままだと、似た人に届いていても申し込みにはつながりません。また、購入データがまだ少ない段階なら、類似を作り込むより、広めの設定で配信しながらデータをためるほうが、自社で無理なく進められます。
07類似オーディエンスを使うときのチェックリスト
- ソースは、成果に近い人(購入者・成約者など)になっているか
- 社内関係者・テスト・キャンセルの人をソースから除いたか
- ソースの人数は十分か
- 既存顧客・成果に至った人を配信から除外したか
- 規模は小さいところから試しているか
- 自動で広げる設定を使うか、範囲を指定するかを決めたか
- 顧客リストの扱いが、社内ルールと法令に沿っているか
08よくある質問
類似オーディエンスはどの媒体でも使えますか?
Meta、Google広告のほか、TikTokやXなど多くの広告媒体に、似た考え方の機能があります。呼び方や条件は媒体ごとに違うため、それぞれの公式ヘルプで確認してください。
ソースの人数が足りないときはどうすればいいですか?
購入者だけで足りない場合は、申し込みフォームまで進んだ人など、少し範囲を広げたソースから始める方法があります。成果の件数がたまったら、より質の高いソースに切り替えましょう。
類似オーディエンスと興味関心のターゲティング、どちらが良いですか?
一概には言えません。自社のお客様のデータがある程度たまっているなら、類似オーディエンスのほうが自社に合う人に届きやすいことがあります。両方を同じクリエイティブで試して比べるのが確実です。
09まとめ
- 類似オーディエンスは、既存のお客様に似た人を媒体が探す、新規獲得のための機能
- MetaもGoogle広告も、ソースには最低100人程度が必要。仕様は公式情報で確認する
- 成果は「ソースの質」で決まる。購入者・成約者など成果に近い人をソースにする
- 規模は小さく始めて、成果を見ながら広げる
- 自動ターゲティングの中では「探す手がかり」として働く。既存顧客の除外を忘れない
類似オーディエンスは、自社のお客様のデータが育つほど力を発揮します。Lic.では、広告の配信設定だけでなく、成果のデータが正しくたまる計測と、その先の導線まで含めて運用を設計することを大切にしています。
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参考
- Meta for Developers「Lookalike Audiences」 https://developers.facebook.com/docs/marketing-api/audiences/guides/lookalike-audiences
- Google Ads API「類似オーディエンス セグメント」 https://developers.google.com/google-ads/api/docs/remarketing/audience-segments/lookalike-audiences?hl=ja
- Metaビジネスヘルプセンター「類似オーディエンスについて」 https://www.facebook.com/business/help/164749007013531





