Instagram求人広告の出し方|必須の6情報と広告文テンプレ

目次
Instagram求人広告は、Meta広告の仕組みでフィードやストーリーズ、リールに求人情報や職場の様子を配信し、採用ページや応募フォームへ誘導する広告です。専用の求人メニューはなく、通常の広告と同じ広告マネージャで作れます。ただし、求人ならではの「書かなければいけない情報」と「使ってはいけない表現」を知らずに出すと、法令や広告ポリシーに触れるおそれがあります。
手順と費用の考え方に加え、6つの情報を組み込んだ広告文テンプレートとチェックリストを紹介します。働く日常が伝わる縦型の素材、6つの情報を入れた広告文、スマートフォンで完結する応募導線をそろえて始めるのが近道です。
01Instagramで求人を出す2つの方法
Instagramで求人を届ける方法は、大きく「自社アカウントでの投稿」と「広告」の2つに分かれます。
| 比較の観点 | 自社アカウントの投稿 | 求人広告(Meta広告) |
|---|---|---|
| 費用 | 無料(制作の手間はかかる) | 広告費がかかる |
| 届く相手 | 主にフォロワーと、おすすめに表示された人 | 地域や興味関心などで設定した、フォロワー以外の人 |
| 応募への誘導 | プロフィールのリンクなど | 広告から採用ページや応募フォームへ直接 |
| 成果の計測 | 限定的 | 応募数や応募単価を広告ごとに確認できる |
| 向いている使い方 | 職場の雰囲気を継続して伝え、信頼を積み上げる | 募集期間中に、新しい人へまとめて届ける |
どちらか一方ではなく、投稿で「この会社の雰囲気」を蓄積し、広告で新しい人に届ける組み合わせが基本です。広告を見た人の多くはプロフィールも確認するため、投稿がほとんどない状態だと応募をためらわせる原因になります。
「投稿を宣伝」と広告マネージャの違い
Instagramアプリの「投稿を宣伝」でも広告は出せますが、オーディエンスや配置が自動で設定されるなど、細かな設定や成果の計測には限りがあります。応募数を見ながら改善したい求人広告では、Meta広告マネージャから出稿するのがおすすめです。
02Metaの雇用広告ルール(2026年10月30日確認)
求人広告を出す前に、Metaの雇用に関連する広告のルールを確認しておきましょう。
「特別な広告カテゴリ」は日本国内向けなら必須ではない
Metaのヘルプによると、雇用に関連する広告で「特別な広告カテゴリ」の選択が必要になるのは、広告主が米国を拠点としている場合、またはターゲットが米国・カナダ・欧州の一部の国や地域の居住者である場合です。特別な広告カテゴリを選ぶと、所在地・年齢・性別・詳細ターゲット設定・類似オーディエンスなどの設定が制限されたり、使えなくなったりします。
日本を拠点とする企業が日本国内に配信する場合は、この選択は求められていません。ただし、海外在住の日本人や外国籍の人材に向けて欧米の地域へ配信する場合は対象になるので注意しましょう。
差別的な行為の禁止は全世界で適用される
Metaの広告ポリシーでは、ターゲット設定ツールを使って不当に特定の集団をターゲットにしたり除外したりすること、広告に差別的な内容を含めることを禁じています。このポリシーは全世界の利用者に同じように適用されます。雇用広告にあたるのは、正社員・パート・アルバイト・インターンなどの求人、就職説明会、企業の求人と福利厚生の宣伝などです。
03Instagram求人広告のメリット・デメリット
| 内容 | |
|---|---|
| メリット | 写真やリールで、職場の雰囲気・働く人・仕事の様子を具体的に見せられる |
| メリット | 転職を考えていない人のフィードやストーリーズにも表示される |
| メリット | 地域を指定して配信でき、店舗や事業所の近くに住む人に届けやすい |
| メリット | インスタントフォームを使えば、アプリ内で応募や面談予約を受け付けられる |
| メリット | 同じ広告マネージャで、Facebookにもまとめて配信できる |
| デメリット | 見た目で判断されやすく、写真・動画の質が反応を大きく左右する |
| デメリット | 求人サイトより、今すぐ応募したい人の割合は低い |
| デメリット | 素材を定期的に入れ替えないと反応が落ちやすい |
| デメリット | 限られた文字数の中で、法令上必要な情報を入れる工夫がいる |
特に向いているのは、職場の雰囲気や働く人の魅力が採用の決め手になりやすい職種です。たとえば、店舗スタッフ、美容・飲食、保育・介護、デザインや制作の仕事などは、文章よりも写真や動画のほうが伝わる情報が多くあります。
04Instagram求人広告の費用の考え方:応募1件の上限から逆算する
掲載料はなく、オークションで単価が決まる
Instagram広告には固定の掲載料はなく、オークションによって表示ごとに費用が決まります。職種や地域、時期、素材への反応で単価は変わるため、ネット上の相場をそのまま自社に当てはめないことが大切です。
予算の目安の出し方
予算は次の順番で考えます。
- 採用したい人数と、過去の「応募から採用まで」の割合から、必要な応募数を出す
- 1件の応募にかけられる金額(許容応募単価)を決める
- 必要な応募数 × 許容応募単価で、テスト期間の予算を見積もる
Metaのヘルプでは、情報収集期間(学習期間)は通常、広告セットに最後に大きな編集を加えてから1週間以内に約50件の結果を獲得すると終わると案内されており、最適化イベントの数は50程度がすすめられています。応募が週に50件も見込めない場合は、応募完了より手前の「採用ページの閲覧」などを目標にしたり、複数の職種をまとめた採用ページに誘導したりして、件数がたまりやすい設定から始める方法もあります。
05Instagram求人広告の出し方
ステップ1. アカウントを準備する
Instagramのプロアカウント(ビジネスアカウント)を用意し、Metaのビジネスポートフォリオと広告アカウントを作成して、支払い方法を登録します。プロフィールには、会社名・事業内容・採用ページへのリンクを入れておきましょう。
ステップ2. 応募の受け皿を決める
応募を受け付ける場所は、主に次の2つです。
- 採用ページ(LP):募集要項や社員の声などを詳しく載せられる。Metaピクセルで応募完了を計測する
- インスタントフォーム:広告をタップするとアプリ内でフォームが開き、その場で入力・送信できる。リード獲得広告の機能を使う
インスタントフォームは入力の手間が少ないぶん、応募のハードルが下がる一方で、志望度がまだ高くない人の応募が混ざることもあります。フォームの中に「希望の勤務地」「働ける曜日」などの質問を入れたり、まずは「職場見学・カジュアル面談の申し込み」として受け付けたりすると、その後の連絡がスムーズです。応募者の個人情報を集めるので、利用目的を明示し、プライバシーポリシーを用意しておきましょう。
ステップ3. キャンペーンを作る
広告マネージャでキャンペーンを作成し、目的を選びます。採用ページに誘導するなら「トラフィック」や「売上(コンバージョン)」、インスタントフォームで受け付けるなら「リード」が候補です。日本国内向けの求人であれば、特別な広告カテゴリは選択しなくて構いません(上記の条件に当てはまる場合を除く)。
ステップ4. 広告セットで配信先と予算を決める
地域は、通勤できる範囲を基準に設定します。年齢・性別は広めにしておき、興味関心の細かい絞り込みも最初は控えめにします。配置は自動配置から始め、結果を見てからフィード・ストーリーズ・リールなどに絞るかを判断しましょう。
ステップ5. 広告を作り、審査を経て配信する
画像や動画、広告文、リンク先を設定して配信を申し込みます。広告はMetaの審査を経てから配信されます。配信が始まったら、数日ごとに件数と単価を確認し、すぐに設定を変えすぎないようにします。
06配信面ごとの素材の作り方
| 配信面 | 見られ方 | 求人で見せたいもの |
|---|---|---|
| フィード | スクロールしながら1枚ずつ見る | 働く人の表情がわかる写真、カルーセルで「1日の流れ」 |
| ストーリーズ | 全画面で数秒ずつ進む | 冒頭で職種と勤務地を見せ、最後に応募方法を示す |
| リール | 縦型の短い動画が連続して流れる | 先輩社員の一言、仕事の手元、職場の音 |
縦型(9:16)と正方形(1:1)の素材を両方用意しておくと、どの配信面にも対応しやすくなります。作り込んだ会社紹介映像よりも、スマートフォンで撮った実際の職場のほうが、Instagramの中では自然に見てもらえることが多くあります。
負担になりやすいのは、配信の設定よりも素材づくりです。現場での撮影には出演する社員の同意と業務の合間の時間調整が必要で、素材を入れ替えるたびに同じ段取りが発生します。採用担当者が他の業務と兼務していると、素材の更新と応募者への連絡が先に止まりがちです。募集が1職種で期間も短いなら自社で十分に回せることが多く、複数の職種を長く募集するなら、撮影や運用の一部を外部に任せるかどうかを検討する価値があります。
07そのまま使える求人広告文テンプレート
ここでは、Instagramの広告文(メインテキスト)に使えるテンプレートを紹介します。厚生労働省は、SNSなどで直接労働者を募集する際に、募集主の名称・住所・連絡先・業務内容・就業場所・賃金の6つの情報を記載するよう求めており、6つの情報を載せた自社サイトへのリンクだけでは足りないとしています。このテンプレートは、その6つを広告文の中に入れる形にしています。
テンプレート(中途・正社員向け)
| パート | 書く内容 | 記入例 |
|---|---|---|
| 1行目(呼びかけ) | 誰に向けた何の募集かを一言で | 未経験から、地元で手に職をつけたい方へ。 |
| 2〜3行目(仕事の中身) | 具体的な1日の仕事と、やりがい | 〇〇の施工スタッフを募集しています。先輩と2人1組で、市内の現場を回ります。 |
| 4行目(安心材料) | 研修・休み・働き方など事実ベースで | 入社後3か月は先輩が同行。土日祝休み。 |
| 募集情報(6つの情報) | 名称・住所・連絡先・業務内容・就業場所・賃金 | 下の「募集情報ブロック」参照 |
| 行動の案内 | 次に何をすればよいか | まずは職場見学から。下のボタンからお申し込みください。 |
募集情報ブロック(そのまま貼って使う形)
- 募集主:株式会社〇〇
- 所在地:〇〇県〇〇市〇〇町1-2-3 〇〇ビル3階
- 連絡先:00-0000-0000(採用担当)
- 業務内容:〇〇の施工業務(雇入れ直後)
- 就業場所:本社および〇〇市内の現場
- 賃金:月給〇〇万円〜(経験・能力により決定)
- 掲載日:2026年〇月〇日時点の情報です
所在地はビル名・階数・部屋番号まで書きます。連絡先は、電話番号・メールアドレス・自社サイトの専用問い合わせフォームのいずれかを書き、InstagramのDMだけにしないようにしましょう。業務内容と就業場所の「変更の範囲」、契約期間や更新の基準などの詳しい条件は、リンク先の募集要項にそろえておきます。
テンプレートを使うときの注意
- 「20代活躍中」「若手募集」など年代を限定・優遇するように読める言葉は避ける
- 「女性が活躍する職場」「男性向けの力仕事」など一方の性を想定した言葉を使わない
- 「誰でも月収〇〇万円」「残業ゼロ」など、事実と異なる・誤解を招く表現をしない
- 固定残業代がある場合は、基本給と分けて時間数と金額を示す
- 募集を締め切ったら、その日のうちに広告を止める
08出稿前のクリエイティブチェックリスト
| チェック項目 | 確認のポイント |
|---|---|
| 6つの情報 | 広告文の中に名称・住所・連絡先・業務内容・就業場所・賃金が入っているか |
| 情報の時点 | いつ時点の求人情報か示しているか。採用ページの内容と一致しているか |
| 年齢・性別 | 文章・写真・イラストで、特定の年代や性別を限定・優遇していないか |
| 配信設定 | 年齢・性別で必要以上に配信先を絞り込んでいないか |
| 写真・動画 | 実際の職場・社員を使っているか。素材サイトの写真で実態と違う印象を与えていないか |
| 社員の出演 | 出演する社員から、広告に使うことの同意を得ているか |
| 冒頭 | 最初の1行・最初の1秒で「何の仕事の募集か」が伝わるか |
| 応募導線 | スマートフォンで応募まで迷わず進めるか。フォームの項目は多すぎないか |
| 計測 | 応募完了を計測できているか。どの広告から来た応募か判別できるか |
| 応募後の対応 | 応募から連絡するまでの担当と期限を決めているか |
09よくある失敗と対策
| よくある失敗 | 対策 |
|---|---|
| 求人票の文章をそのまま広告文に貼る | 冒頭の1〜2行で「誰に・何の仕事か」を伝え、条件は募集情報ブロックにまとめる |
| おしゃれな写真だけで仕事内容が伝わらない | 実際の作業の様子や道具を写し、仕事のイメージが湧く素材にする |
| インスタントフォームの応募に連絡がつかない | 応募後すぐに自動の受付連絡を送り、当日中に担当者から連絡する |
| 1つの広告を長く出し続ける | 反応が落ちる前提で、2〜3週間ごとに素材の入れ替えを検討する |
| 応募数だけで判断する | 面接・採用の人数を広告ごとに記録し、採用につながる広告に予算を寄せる |
応募が伸びないときも、原因が広告にあるとは限りません。クリックは多いのに応募が少なければ採用ページやフォーム、応募はあるのに面接につながらなければ応募後の連絡の早さや内容、というように、どの段階で減っているかによって直す場所が変わります。広告だけを差し替えても、受け皿がずれていれば結果は変わりにくいため、段階ごとの人数を並べて見られるようにしておきましょう。
10よくある質問
Instagramの求人広告は無料で出せますか?
広告として配信するには費用がかかります。無料で求人を伝えたい場合は、自社アカウントで求人の投稿をする方法がありますが、届く範囲は主にフォロワーに限られます。
Facebookにも同時に配信されますか?
Meta広告マネージャで配置を自動にしている場合は、InstagramとFacebookの両方に配信されることがあります。Instagramだけに出したい場合は、配置を手動にしてInstagramの配信面だけを選びます。
アルバイト募集でも6つの情報は必要ですか?
厚生労働省のリーフレットでは、雇用形態による区別はなく、SNSなどで直接労働者を募集する際に6つの情報の記載が必要とされています。フリーランスの募集を広告で行う場合も同様とされています。
年齢や性別でターゲットを絞ってもよいですか?
日本国内向けの配信では、Metaの特別な広告カテゴリによる設定の制限はかかりません。ただし、Metaは不当に特定の集団を除外することを全世界で禁じており、日本の法令でも募集・採用での年齢・性別による制限は原則として認められていません。配信設定は広めにし、広告の内容で届けたい人に伝わるようにするのがおすすめです。
11まとめ
- Instagramの求人広告は、Meta広告マネージャから通常の広告と同じ手順で出せる
- 「特別な広告カテゴリ」は日本国内向けなら必須ではないが、差別を禁じるポリシーは全世界で適用される
- 予算は採用したい人数と許容応募単価から逆算し、最初はテスト期間と考える
- 広告文には名称・住所・連絡先・業務内容・就業場所・賃金の6つの情報を入れる
- 働く日常が伝わる縦型素材と、スマートフォンで完結する応募導線をそろえて始める
Instagramの求人広告は、広告の見た目だけでなく、プロフィールや採用ページ、応募後の連絡までを含めて「この会社で働きたい」と思ってもらう設計が大切です。Lic.では、採用をSNS広告で行う場合も、広告と採用ページ、応募後の連絡を分けずに設計しています。
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- 広告〜成約までの導線設計
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まだ具体的に決まっていない段階のご相談も歓迎です。
参考
- Metaビジネスヘルプセンター「雇用に関連する広告について」 https://www.facebook.com/business/help/1537759006681893
- Metaビジネスヘルプセンター「住宅、雇用、金融商品およびサービスのキャンペーンのオーディエンスについて」 https://www.facebook.com/business/help/2220749868045706
- Meta透明性センター「差別的な行為」 https://transparency.meta.com/ja-jp/policies/ad-standards/unacceptable-content/discriminatory-practices/
- Metaビジネスヘルプセンター「リード獲得広告について」 https://www.facebook.com/business/help/1481110642181372
- Metaビジネスヘルプセンター「Instagramの広告配置について」 https://ja-jp.facebook.com/business/help/404249243119055
- Instagramヘルプセンター「Use Ad tools to boost an Instagram post」 https://help.instagram.com/1067656009937668
- Metaビジネスヘルプセンター「コンバージョンをまったく獲得できないと予想された場合のアドバイス」 https://ja-jp.facebook.com/business/help/197634954160445
- Metaビジネスヘルプセンター「情報収集期間について」 https://ja-jp.facebook.com/business/help/112167992830700
- Metaビジネスヘルプセンター「最適化イベント」 https://ja-jp.facebook.com/business/help/139628083350822
- 厚生労働省・都道府県労働局「SNS等を通じて直接労働者を募集する際には氏名(名称)・住所・連絡先・業務内容・就業場所・賃金を記載しましょう」 https://www.mhlw.go.jp/content/001358676.pdf
- 厚生労働省「2022(令和4)年10月1日施行 職業安定法改正のポイント」 https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000983824.pdf
- 厚生労働省「職業安定法のポイント(フリーランス等の仕事を紹介する皆様へ)」 https://www.mhlw.go.jp/content/000997043.pdf
- 厚生労働省「2024年4月から、募集広告や職業紹介を受ける際に、求人企業などから明示される労働条件が追加されます」 https://www.mhlw.go.jp/content/001114167.pdf
- 厚生労働省「労働者の募集及び採用における年齢制限禁止の義務化に係るQ&A(令和7年4月1日現在)」 https://www.mhlw.go.jp/content/001474761.pdf
- 厚生労働省「男女均等な採用選考ルール」 https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/001287139.pdf





