TikTokのSpark Adsとは?仕組み・3つのメリットと始め方

目次
TikTokのSpark Adsは、TikTokに投稿されたオーガニックの動画を、そのまま広告として配信できる形式です。広告で得たいいねやフォローが元の投稿やアカウントに残るため、広告費が「その場限り」になりにくいのが大きな特徴です。
通常の広告との違い、自社投稿とクリエイター投稿の使い分け、認可から配信までの流れ、投稿の選び方、クリエイターに依頼するときの確認事項がわかります。オーガニックで反応が良かった投稿を選ぶこと、クリエイターとは期間と使い方を先に決めること、プロフィールまで含めて受け皿を整えること。この3つを押さえれば、少額からでも検証しやすい形式です。
01Spark Adsとは
Spark Adsは、TikTokのオーガニック投稿を広告として配信できる、ネイティブな広告形式です。TikTokの公式ヘルプでは、自社のTikTokアカウントの投稿だけでなく、クリエイターの許可を得れば、ほかのアカウントの投稿も広告として使えると案内されています。
通常のインフィード広告との違い
| 項目 | Spark Ads | 通常のインフィード広告 |
|---|---|---|
| 使う動画 | TikTokに投稿済みのオーガニック動画 | 広告マネージャーにアップロードした動画 |
| 表示されるアカウント | 投稿したアカウント(自社またはクリエイター) | 広告用に設定した名前とアイコン |
| いいね・コメントなどの反応 | 元の投稿に残る | 広告のみに付く |
| プロフィールへの導線 | 投稿したアカウントのプロフィールに飛べる | 投稿としてのプロフィールは持たない |
| キャプションの編集 | 元の投稿のものが使われ、広告の作成時には編集できない | 広告ごとに自由に設定できる |
| 必要な準備 | 投稿と、他アカウントなら認可 | 動画素材のみ |
Spark Adsのメリット
Spark Adsの主なメリットは、次の3つに整理できます。
- 反応が投稿の実績として残る:広告で得た反応が元の投稿やアカウントに積み上がる
- 投稿らしい見え方で届けられる:投稿したアカウントの名前で表示され、プロフィールにも移動してもらえる
- クリエイターの話し方や信頼を生かせる:許可を得れば、自社以外のアカウントの投稿も広告にできる
いいねやフォローなどの反応は元の投稿に残る
公式ヘルプによると、Spark Adsで動画を配信して得た再生、コメント、シェア、いいね、フォローは、元のオーガニック投稿に加算されます。広告をきっかけにフォロワーが増えれば、配信を止めた後も、その後の投稿を見てもらえる可能性が残ります。
TikTokが過去に公表したSpark Adsの効果
TikTokのクリエイティブセンターの資料では、2020年第4四半期から2021年第2四半期の社内データとして、Spark Adsは通常のインフィード広告と比べて、完全視聴率が30%、エンゲージメント率が142%、コンバージョン率が43%高かったと紹介されています。ただし、これは5年以上前に媒体自身が公表した数字で、調査条件の詳細も確認できていません。現在の配信環境やすべての商材に当てはまるとは限らないので、効果の見込みには使わず、自社で通常の広告と比べて検証するのが確実です。
02Spark Adsで使える目的と仕様
公式ヘルプでは、オークション形式の広告で、リーチ、トラフィック、動画視聴、コミュニティでのやり取り、アプリの宣伝、コンバージョン、リード獲得、販売の各目的に対応していると案内されています。
主な仕様は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 動画の長さ | Spark Adsとして使える動画は最長10分 |
| 動画の比率・解像度など | どのアカウントのオーガニック動画でも、比率、解像度、ファイル形式、ビットレート、ファイルサイズの制限はないと案内されている |
| キャプション | 空欄も可。アカウントのタグ、絵文字、ハッシュタグも使える |
| 表示名と本文 | 元の投稿のものが使われ、作成時には編集できない |
| 本数の上限 | 1つの広告アカウントで最大10,000件 |
| 投稿の削除 | Spark Adsの認可を解除してからでないと、元のアカウントで削除できない |
仕様は変わることがあるため、配信前には公式ヘルプで最新の内容を確認してください。
03自社投稿とクリエイター投稿の使い分け
Spark Adsには、大きく2つの使い方があります。
| 使い方 | メリット | 注意点 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 自社アカウントの投稿を使う | 認可の手間が少ない。フォロワーが自社に貯まる | 自社アカウントの投稿の質が成果を左右する | 公式アカウントを育てながら広告も回したいとき |
| クリエイターの投稿を使う | クリエイターの話し方や信頼をそのまま生かせる | 認可と、使用範囲・期間の取り決めが必要。フォロワーはクリエイター側に貯まる | 第三者目線の紹介で新しい層に届けたいとき |
公式アカウントの運用に手が回らない場合でも、クリエイターの投稿を使えば、Spark Adsを始められます。一方で、自社のフォロワーを増やしたいなら、自社アカウントの投稿を軸にするほうが効果は残りやすくなります。
検証の手間も違います。クリエイターの投稿を使う場合は、候補探し、条件の合意、認可コードの受け渡し、期限の管理、コメント対応が投稿ごとに発生します。本数が少ないうちは担当者1人でも十分に回せますが、反応を比べるために本数を増やすと、配信の調整より手配と管理に時間を取られるようになります。何本まで社内で持てるかを、始める前に見積もっておきましょう。
04Spark Adsの始め方(認可から配信までの流れ)
自社アカウントの投稿を使う場合
1. 広告マネージャーと、自社のTikTokアカウントを連携する
2. 広告にしたい投稿を選ぶ
3. キャンペーンの目的、ターゲット、予算を設定し、広告の作成画面で投稿を指定する
4. 行動を促すボタンとリンク先を設定して、審査に出す
クリエイターの投稿を使う場合
1. クリエイターと、使う投稿・期間・報酬・使い方について合意する
2. クリエイターがTikTokアプリで、対象の投稿の広告設定から認可を有効にし、期間を選んで認可コードを発行する
3. 広告主が受け取ったコードを、広告マネージャーで入力して投稿を読み込む
4. 広告を作成して審査に出す
認可の期間は、クリエイターがコードを発行する際に選びます。広告の配信期間より先に認可が切れると、広告は配信されなくなります。公式ヘルプでも、認可の期限切れによるエラーが案内されているので、配信期間に余裕を持った期間で発行してもらいましょう。
広告用の動画をフィードに並べたくないとき
Spark Adsは投稿を広告にする仕組みのため、使う動画はアカウントに投稿されている必要があります。セール告知など、アカウントのフィードに残したくない動画は、Spark Adsではなく通常のインフィード広告として配信するのが基本です。投稿の公開範囲に関する設定はアプリの更新で変わることがあるため、作業時に最新の画面を確認してください。
05Spark Adsで成果が出やすい投稿の選び方
Spark Adsは、オーガニックで反応が良かった投稿を選ぶと成果が出やすくなります。すでに「TikTokのユーザーに受け入れられた」実績がある投稿だからです。
| 見る指標 | 確認すること |
|---|---|
| 視聴維持率・完全視聴率 | 冒頭で離脱されず、最後まで見られているか |
| 平均視聴時間 | 動画の長さに対して、どれくらい見られているか |
| コメントの内容 | 「どこで買えるの?」「使ってみたい」など、行動につながる反応があるか |
| 保存数・シェア数 | 「あとで見返したい」「人に教えたい」と思われているか |
| 投稿の内容 | 商品やサービスが自然に登場し、広告として配信しても違和感がないか |
広告にしないほうがいい投稿
- 商品やサービスがほとんど登場しない投稿
- 時事ネタや流行の音源に強く依存し、時間が経つと意味が伝わらない投稿
- コメント欄に、否定的な反応や誤解が多く集まっている投稿
- 表現のルール上、広告として配信すると問題になりうる内容を含む投稿
06クリエイターに依頼するときの確認事項
クリエイターの投稿を広告に使う場合は、配信前に次の項目を書面で取り決めておくと、トラブルを防げます。
- 対象の投稿(URL)と本数
- 認可の期間と、広告として配信する期間
- 使用する媒体と配信の目的(TikTok内のSpark Adsのみか、ほかの媒体にも動画を使うか)
- 報酬の金額と、支払いの条件(投稿の制作費と、広告での使用料を分けるか)
- 配信中に投稿を削除・非公開にしないこと
- コメント欄への対応をどちらが行うか
- 広告であることが伝わる表示の方法
コメント欄の運用を決めておく
Spark Adsでは、広告に付いたコメントが元の投稿に残ります。質問や否定的なコメントがついたとき、誰がどう返すかを事前に決めておきましょう。クリエイターの投稿の場合、コメントに答えるのはクリエイター本人になるため、商品に関する質問への答え方も共有しておくと安心です。
07よくある失敗と対策
| 失敗 | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
| 認可期間が配信期間より短い | 配信の途中で広告が止まる | 配信期間に余裕を持たせた期間で認可を発行してもらう |
| オーガニックで反応のない投稿を広告にする | 広告でも見られず、単価が上がる | 視聴維持率などを見て、反応の良い投稿を選ぶ |
| プロフィールが整っていない | 広告からプロフィールに来た人が離れる | プロフィール文、リンク、過去の投稿を整えてから配信する |
| 広告とLPの内容がずれている | クリックされても成果につながらない | 動画で話している内容と、LPの冒頭をそろえる |
| 同じ投稿を長く配信しすぎる | 反応が落ちていく | 視聴維持率とCTRの推移を見て、次の投稿に入れ替える |
いいねや視聴維持率が良くても、成果につながるとは限りません。動画はよく見られているのに申し込みが少ないなら、動画を差し替える前に、動画で話した内容がLPの冒頭や、その先のLINEの最初のメッセージまで続いているかを確かめます。どこで止まっているかを切り分けずに投稿だけを入れ替えても、同じ結果になりやすいからです。
08よくある質問
Spark Adsと通常の広告は、どちらから始めるべきですか?
自社アカウントにオーガニックで反応の良い投稿がある場合や、クリエイターの投稿を使える場合は、Spark Adsから始めるのがおすすめです。手元に投稿がなく、広告用の動画だけがある場合は、通常のインフィード広告から始め、反応の良い動画を自社アカウントに投稿してSpark Adsに切り替える方法もあります。
フォロワーが少ないアカウントでもSpark Adsは使えますか?
使えます。広告の配信は、ターゲティングの設定にもとづいて行われるため、フォロワー数が少なくても配信できます。ただし、広告からプロフィールに来た人が投稿の少なさに不安を感じることもあるため、ある程度の投稿をそろえておくと安心です。
クリエイターの動画を、ほかの媒体の広告にも使えますか?
Spark Adsの認可は、TikTokで広告として配信するための仕組みです。InstagramやXなど、ほかの媒体で動画を使いたい場合は、別途クリエイターと二次利用の条件を取り決め、動画ファイルを受け取る必要があります。
09まとめ
- Spark Adsは、TikTokのオーガニック投稿をそのまま広告として配信できる形式
- 広告で得たいいね・コメント・フォローは元の投稿に残り、配信後も効果が続きやすい
- 自社投稿はフォロワーが自社に貯まり、クリエイター投稿は第三者目線の信頼を生かせる
- クリエイターの投稿を使う場合は、認可期間・使用範囲・報酬・コメント対応を先に決める
- オーガニックで反応の良い投稿を選び、プロフィールとLPまで受け皿を整えてから配信する
Spark Adsは、オーガニック投稿と広告の境目をなくし、両方を一緒に育てられる形式です。Lic.では、TikTokなどのショート動画広告で、投稿として見られる動画づくりと、その先のLP・LINEまでの導線を一続きで設計することを大切にしています。
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参考
- TikTok Ads Manager ヘルプ「Spark Ads」 https://ads.tiktok.com/help/article/spark-ads
- TikTok Ads Manager ヘルプ「About Spark Ads Code Error Notifications in TikTok Ads Manager」 https://ads.tiktok.com/help/article/about-spark-ads-code-error-notifications-in-tiktok-ads-manager
- TikTok Creative Center「Spark Ads Creative Playbook」 https://ads.tiktok.com/business/creativecenter/quicktok/online/Spark-Ads-Creative-Playbook/pc/en





