LPのFAQの作り方|申し込みを後押しする質問の選び方と回答テンプレ

目次
LPのFAQは、申し込みを止めている不安を質問の形で先回りして消すブロックです。作り方のコツは、会社が答えたいことではなく、読み手が聞けずにいることを載せること。「とりあえず5問くらい」と後回しにされやすい場所ですが、FAQまでスクロールしてきた人は、申し込むかどうかを最後に迷っている人です。FAQの役割、質問の集め方と選び方、回答の書き方のテンプレート、商材別の質問例、見せ方の注意点を順に整理します。
01LPのFAQは「申し込み直前の不安」を消すブロック
LPの中でFAQは、料金や利用の流れのあと、最後の申し込みボタンの手前に置かれることが多いブロックです。ここまで読んだ人は、商品にある程度の関心を持っています。それでも申し込まないのは、小さな不安が残っているからです。
対面の営業なら、「解約はすぐできますか」「うちみたいな小さな会社でも大丈夫ですか」と聞かれたときに、その場で答えられます。LPにはその場がないため、FAQが営業担当の代わりに答えることになります。
FAQが担う3つの役割
| 役割 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 不安を消す | 申し込みを止めている心配に答える | 解約の条件、追加費用の有無 |
| 条件を伝える | 本文に書ききれない細かい条件を補う | 対応エリア、支払い方法、納期 |
| 対象を絞る | 合わない人にあらかじめ伝える | 個人の方は対象外、最低予算の目安 |
3つ目の「対象を絞る」は見落とされがちですが、合わない人の申し込みが減ると、営業やサポートの負担が軽くなり、結果として成約率も安定します。
02FAQの質問の集め方
FAQの質問を担当者の想像だけで作ると、読み手が本当に知りたいこととずれます。質問は、実際の声から集めるのが基本です。
質問の情報源
- 問い合わせ・相談の記録:メールやチャット、フォームで聞かれたことをそのまま拾う
- 営業担当へのヒアリング:商談で毎回聞かれること、契約直前に聞かれること
- 失注の理由:検討したが申し込まなかった人が挙げた理由
- サポートへの質問:契約後に「最初に知っていれば」と言われたこと
- 広告のコメント欄:SNS広告に付いた質問や疑問の声
- 検索のキーワード:「サービス名 解約」「サービス名 評判」など、名前と一緒に検索されている言葉
特に「失注の理由」は、申し込みを止めている不安そのものです。営業の記録を見返し、繰り返し出てくる理由を質問の形に置き換えます。
実際には、問い合わせの記録は窓口に、失注の理由は営業に、広告のコメントは運用担当にと、情報が別々の場所にたまりがちです。他の業務と兼務していると集めること自体が後回しになるので、見直す時期と集める担当を先に決めておくと続きます。
集めた質問を分類する
集めた質問は、次の5つの系統に分けると整理しやすくなります。
| 系統 | よくある質問の例 |
|---|---|
| お金 | 総額はいくら? 追加費用は? 支払い方法は? |
| 効果 | 本当に成果が出る? どれくらいで変化がある? |
| 手間 | 自社でやることは? 準備するものは? |
| 比較 | 他社と何が違う? 自分でやるのと何が違う? |
| リスク | 解約できる? 合わなかったら? 情報は安全? |
03載せる質問の選び方と並べ方
FAQの数は5〜10問を目安に絞る
FAQは多ければいいわけではありません。質問が並びすぎると、知りたい質問を探すだけで疲れてしまいます。LPでは、申し込みに直結する質問に絞り、5〜10問程度を目安にします。それ以上になる場合は、「料金について」「契約について」のように見出しで分けるか、詳しいFAQは別ページにまとめます。
並べる順番は「申し込みを止める力」の強い順
並べ方は、申し込みを止める力の強い質問から上に置きます。迷ったら、次の順番が目安です。
1. 費用(総額、追加費用)
2. 対象(自分が対象になるか)
3. リスク(解約、合わなかった場合)
4. 手間(準備するもの、自社の作業)
5. 申し込みの後(流れ、開始までの期間)
本文で答えていることは載せない
「サービスの特徴は?」のように、本文ですでに説明していることをFAQで繰り返す必要はありません。FAQには、本文の流れでは扱いにくい細かい条件や、言い出しにくい不安を載せます。
04FAQの回答の書き方テンプレ
基本は「結論→理由→補足→次の行動」
回答は、最初の一文で結論を言い切ります。読み手は質問を見て、自分に関係するかを瞬時に判断しているので、前置きが長いと読まれません。
| 順番 | 書くこと | 例(解約についての質問) |
|---|---|---|
| 結論 | はい・いいえ、数字 | はい、最低契約期間の後はいつでも解約できます。 |
| 理由・条件 | なぜか、どんな条件か | 解約の際は、前月末までにご連絡ください。 |
| 補足 | 例外や関連情報 | 解約後も、作成した広告素材はそのままお使いいただけます。 |
| 次の行動 | 迷ったときの行き先 | 解約の詳しい条件は、利用規約の「解約」の項目に記載しています。 |
「次の行動」は、毎回入れる必要はありません。判断が人によって変わる質問にだけ、確かめる方法や窓口を一言添えると、読み手が迷わずに済みます。
質問は読み手の言葉で書く
質問文は、会社の用語ではなく読み手が使う言葉で書きます。「契約期間の縛りはありますか?」「途中でやめられますか?」のように、実際に聞かれた言い方に寄せると、読み手は自分の疑問だと気づきやすくなります。
弱みを聞かれる質問ほど正直に答える
「料金が高いのでは?」「小さな会社でも頼めますか?」のような、弱みに触れる質問こそ、ごまかさずに答えます。正直に答えたうえで、なぜそうしているのか、どんな人には合うのかを添えると、本文よりも信頼される回答になります。
書き方のNG・OK
| NG | 何が問題か | OK |
|---|---|---|
| 「ケースによって異なります」で終わる | 答えになっていない | 目安と、変わる条件を書く |
| 「お気軽にお問い合わせください」だけ | 結局わからない | 先に答えを書き、問い合わせは補足にとどめる |
| 専門用語を説明なしで使う | 読み手が理解できない | 一言で言い換えを添える |
| 1問の回答が長文 | 読まれない | 3〜4文に収め、詳細は別ページへ |
| 誇大な表現(「必ず成果が出ます」) | 信頼を失い、表示上も問題になりうる | 実際の条件と範囲で答える |
05商材別のFAQ質問例
ここでは、商材別に載せておきたい質問の例を紹介します。そのまま使うのではなく、実際に寄せられている質問と照らし合わせて調整してください。
BtoBサービス(広告運用代行・制作など)
- 最低契約期間はありますか?
- 広告費とは別に、どんな費用がかかりますか?
- 社内に担当者がいなくても進められますか?
- 途中で担当者は変わりますか?
- 成果が出なかった場合はどうなりますか?
- 業種による向き・不向きはありますか?
スクール・講座
- 未経験でもついていけますか?
- 途中で受講をやめた場合、返金はありますか?
- 仕事をしながらでも続けられる量ですか?
- 修了後のサポートはありますか?
定期購入の商品(EC)
- 定期コースはいつでも解約できますか?
- 2回目以降の価格はいくらですか?
- お届けの間隔は変えられますか?
- 合わなかった場合はどうすればいいですか?
店舗・来店型サービス
- 予約は必要ですか?
- 当日の所要時間はどれくらいですか?
- 初回にかかる費用の総額はいくらですか?
- 無理な勧誘はありませんか?
定期購入の商品では、2回目以降の価格や解約の条件は、FAQだけでなく申し込みの最終確認画面などでもわかりやすく示すことが特定商取引法で求められています。FAQは補足として使い、必要な表示を置き換えるものではない点に注意してください。
06LPのFAQの見せ方の注意点
アコーディオンは「質問だけで判断できる」ようにする
質問をタップすると回答が開くアコーディオン形式は、スマホでページが長くなりすぎるのを防げます。その反面、回答が隠れるので、質問文だけで中身が予想できるように書くことが大切です。特に重要な1〜2問は、最初から開いた状態にしておく方法もあります。
FAQの近くにCTAを置く
FAQで不安が消えた瞬間は、申し込みにもっとも近いタイミングです。FAQのすぐ下に申し込みボタンや相談ボタンを置き、ページの最後までスクロールしなくても行動できるようにします。
構造化データの扱いは最新情報を確認する
以前は、FAQの構造化データを設定すると、検索結果に質問と回答が表示されることがありました。Googleは2023年8月に、この表示(FAQリッチリザルト)をよく知られた信頼できる政府や医療のサイトに限る方針を示しています。さらにGoogle検索セントラルの更新履歴では、FAQリッチリザルトは2026年5月7日からGoogle検索に表示されなくなると案内され、同年6月には説明のページも削除されました。
LPのFAQは、検索結果での見え方よりも、ページに来た人の不安を消すことを目的に作るのが確実です。構造化データの扱いは、Google検索セントラルの最新情報を確認してください。
07FAQを育てる運用のしかた
FAQは一度作って終わりではありません。次のようなタイミングで見直すと、ページの成果が安定します。
- 同じ質問が問い合わせで3回以上来たら、FAQに追加する
- 失注の理由が変わったら、上位の質問を入れ替える
- 料金や条件を変えたら、FAQの回答も同時に直す
- ヒートマップで、どの質問が開かれているかを確認する
よく開かれる質問は、読み手の不安が集中している場所です。その内容は、FAQだけでなく本文やファーストビューに引き上げることも検討しましょう。
広告の訴求を変えたときも、FAQの見直しどきです。たとえば広告で価格の安さを打ち出せば費用の条件についての不安が前に出て、手軽さを打ち出せば本当に効果があるのかという不安が前に出ます。FAQを直しても数字が動かない場合は、広告で約束した内容と本文のずれや、申し込みフォーム、その先のLINE登録での離脱も順に確かめます。どこで減っているかを切り分けないまま直すと、効いた理由も効かなかった理由も残りません。
08公開前チェックリスト
- 質問は、問い合わせや営業の記録など実際の声から集めているか
- 申し込みを止める力の強い質問から並べているか
- 本文で説明済みのことを繰り返していないか
- 回答の最初の一文で結論を言い切っているか
- 質問文は読み手の言葉で書かれているか
- 弱みに触れる質問にも、ごまかさずに答えているか
- 料金・解約・条件の回答が、本文や申し込み画面の表示と食い違っていないか
- 誇大な表現や、根拠のない約束をしていないか
- スマホで質問を探しやすく、回答が読みやすいか
- FAQのすぐ近くに申し込みボタンがあるか
09よくある質問
FAQは何問くらいがちょうどいいですか?
LPでは5〜10問程度を目安にし、申し込みに直結する質問に絞るのがおすすめです。数よりも、申し込みを止めている不安をきちんと拾えているかが大切です。
FAQはページのどこに置けばいいですか?
料金や利用の流れのあと、最後の申し込みボタンの手前が基本です。費用の不安が強い商材では、料金ブロックのすぐ下に料金関連の質問だけを置く方法もあります。
FAQの効果はどう測ればいいですか?
アコーディオンの開封数、FAQ付近のCTAのクリック数、問い合わせで同じ質問が減ったかどうかを見ます。FAQの有無や並び順を変えて、申し込み率を比べるテストも有効です。
10まとめ
- LPのFAQは、申し込み直前の不安を先回りして消す「最後の営業担当」
- 質問は担当者の想像ではなく、問い合わせ・営業・失注の理由など実際の声から集める
- 申し込みを止める力の強い順に並べ、LPでは5〜10問程度に絞る
- 回答は「結論→理由→補足→次の行動」で書き、弱みに触れる質問ほど正直に答える
- FAQリッチリザルトは2026年5月にGoogle検索での表示が終わったため、ページ内の読み手のために作る
FAQは、地味でも成果に直結しやすいブロックです。Lic.では、広告で届けた人がLPのどこで迷っているかを数字で確かめながら、FAQまで含めた導線を設計することを大切にしています。
広告のクリックはあるのに、申し込みが増えない?
広告運用を前提に、離脱防止の設計までふくめたLPや、配信用の広告クリエイティブを制作します。公開後も、配信データをもとに改善を続けます。
- 離脱防止まで考えたLP制作
- 配信用の広告クリエイティブ制作
- 配信データをもとにした継続的な改善
まだ具体的に決まっていない段階のご相談も歓迎です。
参考
- Google検索セントラル ブログ「HowTo とよくある質問のリッチリザルトにおける変更」 https://developers.google.com/search/blog/2023/08/howto-faq-changes?hl=ja
- Google検索セントラル「Latest documentation updates」 https://developers.google.com/search/updates
- Search Engine Journal「Google Drops FAQ Rich Results From Search」 https://www.searchenginejournal.com/google-drops-faq-rich-results-from-search/574429/
- 消費者庁「特定商取引法ガイド」 https://www.no-trouble.caa.go.jp/





